カルキュレイション ワールド 39頁
蒼葉達も浜へたどり着く
(蒼)「さぁ、私達も禅輝を追い掛けるわよ!」
(ヒバナ)「ヒノッ‼︎」
(キャミィ)「一人でおいしい思いはさせないわよ!」
(鼠兵)「…」
蒼葉・ヒバナ・キャミィ・拠点班の鼠兵一匹が上陸する
(猪兵A)「イタタタタ…あの人間め、ふざけた真似しやがって!」
(猪兵B)「おぃ!浜辺に新手が上陸してきたぞ!これ以上侵入を許すな‼︎」
2匹の猪兵は起き上がり蒼葉達へ向かっていく
(ヒバナ)「何か来るヒノ!」
(蒼)「え!敵じゃない‼︎なんで禅輝しっかり倒さなかったのよ‼︎」
(キャミィ)「私が貰うわよ!」
キャミィが向かっていく
(猪兵A)「調子に乗るなよ侵入者ども‼︎」
猪兵は弓を構えキャミィに放つ
(キャミィ)「そんなスピードじゃアタシには当たらないよ!」
猪兵の矢は悉く躱される
(キャミィ)「瞬影爪‼︎」
キャミィは2匹の間を抜け鋭い爪で切り裂いた
蒼葉とヒバナもキャミィに駆け寄る
(蒼)「キャミィありがと、さて急いで禅輝に追いつくわよ!」
(キャミィ)「フン、言われなくてもそうするわよ!」
キャミィを先頭に階段を上って行く
ーー沖合の拠点統治班の船団ーー
(鼠兵)「ハッカ様、人間達が侵攻に成功している様ですが…」
(ハッカ)「では、そろそろ我々も上陸しカトレア海岸を制圧するとするか…」
(鼠兵)「ハッ‼︎全船直ちに上陸し、カトレア海岸制圧に尽力をつくせ‼︎」
その合図と共に全船団が上陸を始めた
ーーカトレア村・階段ーー
階段を駆け上がる蒼葉達
(蒼)「敵の領地に禅輝一人で大丈夫かしら…」
蒼葉が心配そうに呟く
(キャミィ)「そんなヤワなタマじゃないよアイツは!」
(蒼)「キャミィはどうして禅輝にそこまで…」
(キャミィ)「アイツにはアノ人と同じ匂いを感じるんだ…」
(蒼)「アノ…人?」
(キャミィ)「さぁ蒼葉!お喋りはここまで!気を引き締めるわよ!!」
蒼葉達は階段を上りきり広場へ出た
そこには血眼になりながら武器を持って
侵入者を探している猪兵が大勢いた
(蒼)「あら…ヤバイタイミングかしら…」
ギロリとこちらに目を移す猪兵
(猪兵)「次から次へと侵入者どもめ!」
その時炎の球が猪兵目掛け飛んでいく
(猪兵)「グオォォォ!」
倒れる猪兵
(ヒバナ)「先手必勝ヒノッ‼︎」
(蒼)「やるじゃないヒバナ!」
(キャミィ)「アタシも暴れるわよ‼︎」
ヒバナの攻撃を皮切りに蒼葉とキャミィも攻撃へ転じる
(猪兵)「侵入者どもに遅れを取るな‼︎突撃ーッ‼︎」
猪兵達が武器を構え蒼葉達に迫る
ーーカトレア村・階段ーー
階段を進む鼠兵の拠点統治班
(鼠兵)「ハッカ様、どうやら人間と猪王の兵が戦闘を始めた様です」
(ハッカ)「好都合だ…では拠点統治班も人間の援護に向かわせ、その混乱に乗じて我々〝暗躍部隊〟は目的まで息をひそめるとしよう」
(鼠兵)「ハッ!」
暗躍部隊は静かに姿を消した