カルキュレイション ワールド 30頁
蒼葉が禅輝に近づく
(蒼)「禅輝、白鳳を待つの?」
(禅)「いや、待たねぇ…今回の件で恐らくあいつの方からこっちに来るだろ、俺たちは今まで通り鼠王に会いに行く」
(蒼)「ハァ…良かった、ろくな準備なしに戦う事になったら勝ち目なんて無いでしょうからね、じゃあまずはこの山を抜けて鼠王の国に向かいましょう」
(禅)「そうだな、行くか!」
禅輝と蒼葉は階段に向かおうとする
(トノガエル)「待つゲロ!鼠王の国に向かうならあの扉を抜けると早いゲロ、扉の先の通路を抜ければ山の麓に出られるゲロ…それとコレはほんの気持ちゲロ」
トノガエルは禅輝に赤い石を渡す
(禅)「なんだコレ?」
不思議そうに眺める禅輝に
(トノガエル)「それはこの山をを採掘しとった際に出てきた〝紅尖晶石〟ゲロ、色は赤だから火属性のアニマに使えばその者に経験値がデータとして蓄積されるゲロ」
(禅)「火属性かぁ、ヒバナお前火属性か?」
(ヒバナ)「もちろん見ての通りヒノ!」
胸を張るヒバナ
(禅)「ほら、俺らはアニマじゃねぇからお前が使えよ」
禅輝がヒバナに手渡す
(ヒバナ)「本当ヒノッ‼︎兄貴ありがとうヒノ‼︎早速使わせて貰うヒノ!」
するとヒバナはそれを丸呑みした
(ヒバナ)「ゲホッ!ゲホッ!これが辛いヒノ、高価な物だからあまり慣れてないヒノ…」
噎せるヒバナ
するとヒバナが光りだした
(禅・蒼)「⁇…なんだ⁉︎」
光がヒバナから消えるとそこには成長したヒバナがいた
(禅)「うおー‼︎すげー‼︎デカくなったな!さっきまで膝くらいの高さだったのによ!それに強そうだぜ!」
成長したヒバナは禅輝の胸の高さまで成長していた
(トノガエル)「ちょうど器が一杯になったゲロか」
(禅)「どおゆう事だ?」
(トノガエル)「そのヒノコリスの経験値の器が一杯になって新たな器に姿を変えたって事ゲロ」
(禅)「つまり進化だな、◯ケモンみたいなもんだな」
禅輝は腕を組みながら納得する
(ヒバナ)「蛙の親分ありがとうヒノ」
(禅)「デカガエル達はこれからどうするんだ?」
(トノガエル)「ワシらはコバルが率いてる仲間を探すゲロ」
(禅)「見つかるといいな、またどっかで会おうぜ!」
(トノガエル)「世話になったゲロ、その時は他の仲間を紹介するゲロ」
(蛙兵達)「ありがとゲコー!」
ジャクガエル達は禅輝に手を振る
(禅)「よし、行くか!」
(ゴロンA)「僕達も世話になったッチュ、ありがとうッチュ!」
(蒼)「今度は捕まらないようにね、元気で暮らすのよ」
蒼葉がゴロン達に言う
(禅)「あっそうだ、ゴロン達、グランって町に犬の〝メープル〟って奴がいるから、迷惑掛けてた事ちゃんと謝っておけよ!…それじゃ元気でな!」
禅輝達は大広間の扉を開け通路を進む
すると岩に見立てた扉が現れそれを開くと外の光が禅輝達を包む
外はすっかり夕方になっていた