カルキュレイション ワールド 24頁
(禅)「これが白鳳の指示で…」
禅輝はあまりの光景に動揺している
(蒼)「なんの船かしら…」
(禅)「遊覧船には見えねぇな」
船の甲板には大量の武器に大砲までもが積まれている
(禅)「もっと近くに行っ」
その時背後から
(蛙兵A)「見つけたゲコ侵入者ども!」
振り返るとそこにはさっきの蛙が仲間を二匹連れて武器を構えていた
ー大広間ー
(ゴロンC)「ハァ…いつまでこんな事が続くッチュ…」
体より大きな木材を運ぶゴロン
(蛙兵B)「オィそこッ!喋る元気があるなら動きを早くしろゲコ!」
蛙から鞭が飛ぶ
(ゴロンC)「キュー…」
ゴロンは痛みを耐えながら木材を運ぶ
(蛙兵B)「いいか貴様ら!完成納期まで間近ゲコ、納期日には白鳳様が直々にお越し下さる!何としてでも間に合わせろゲコ!」
鞭で地面を叩く蛙
(ゴロンC)「キュゥ…」
怯えるゴロン
ゴロン達の足には足枷が付いており歩くのも精一杯な状況
〝ガシャン‼︎〟
別のゴロンが倒れた
(ゴロンD)「もう動けないッチュ…」
振りしぼった声で言う
(蛙兵B)「貴様ァ!木材にキズがつくゲコ!」
バシバシ鞭を打たれるゴロン
(ゴロンE)「やめるッチュ!」
仲間を助けようと蛙に体当たりをする
(蛙兵B)「ゲコッ!」
尻餅をつく蛙
(蛙兵B)「貴様ァ許さんゲコ!」
二匹のゴロンに歩み寄る蛙
そして鞭を振り上げた瞬間
〝パリーン‼︎〟
遠くで上階の覗き窓が割れて蛙が一匹大広間に落ちた
禅輝はその窓から大広間に飛び降りた
禅輝はゆっくり立ち上がる
その周りにはすでに蛙達が取り囲んでいる
(禅)「胸くそワリィ場所だぜ」
すると脇の階段から蒼葉とヒバナが降りてきた
(蒼)「ホント考えなしに突っ込むんだから、アンタどうすんのこの数!4、50匹はいるわよ!」
(ヒバナ)「アワワワワワ…」
ヒバナはガタガタ足を震わせる
蒼葉は不安そうなヒバナを見つめた後蒼葉から正面に位置する上階の覗き窓を見つめた
(蒼)「(頼んだわよキャミィ…)」
そうこうしてる間に禅輝達を取り囲む蛙は続々と集まり、その数は先ほどよりも増している
(禅)「こりゃ100匹はいるぜ蒼葉」
指を鳴らしながら笑みを浮かべる禅輝
(蒼)「ハァ…最悪なんだけど」
その時
(蛙兵B)「かかるゲコー‼︎」
号令が響き蛙達が攻めて来る
(禅)「諦めろ蒼葉!行くぜ!」
禅輝も蛙に駆け出していく
蛙達からの伸びて来る舌をくぐり抜け両腕にまで憑神を纏わせ蛙達を叩き伏せて行く
蒼葉も憑神で弓を出現させ蛙達を射抜く
その時蒼葉に舌が迫り来る
(蒼)「‼︎」
避けきれない蒼葉
(ヒバナ)「ヒノーー!」
ヒバナがそれに対し火を吹く
火傷を負い引っ込んで行く蛙の舌
(蒼)「ありがとね!ヒバナ‼︎」
(ヒバナ)「姉貴のサポートは任せるヒノ‼︎」
ヒバナは蒼葉の側で身構える