カルキュレイション ワールド 157頁
下焚き火と月明かりで練習に打ち込む禅輝
(冴刃)「おぉ、覚えがが早いな、“波”の基礎は習得した感じだな」
(禅輝)「ハァハァ…」
冴刃が背後から声を掛ける
禅輝の周辺は粉々になった岩の欠片が取り囲む
(禅輝)「…ん?あぁおっちゃんどうした?」
(冴刃)「新聞の内容が気になってな、先に俺だけ蛇国に寄り道してから羊国に向かおうと思ってな、お前は真っ直ぐ羊国に向かえばいい」
冴刃が近隣の地図を渡す
(冴刃)「今俺たちは羊国と馬国の国境辺りの海岸にいる、まぁ真っ直ぐ南下すれば羊国だな」
(禅輝)「ありがとな、それと仲間を頼む」
(冴刃)「あぁ、それと俺が蛇国を出る時にコレで連絡する、その後お前も向かえば同じ位に到着するだろ」
冴刃は禅輝に無線を渡す
(冴刃)「それとお前のオヤジさんに頼まれてた物も…」
冴刃は黒い箱を禅輝にを渡す
(禅輝)「ん?これは?」
(冴刃)「”ブラックボックス“だ、いずれ使うときが来る」
(禅輝)「…そうかわかった」
冴刃は禅輝の内側にデータとして取り込ませた
(冴刃)「これでよし、異変は無いか?」
(禅輝)「ん~変わんねぇな」
(冴刃)「ならいいだろ、それじゃ行くとするか」
(禅輝)「色々ありがとな、また会おう」
(冴刃)「…顔つきが良くなったな」
(禅輝)「へへへッ」
冴刃はそのまま蛇国へと向かった
(禅輝)「…そんじゃ、ギリギリまでアレの練習に費やすか!」
禅輝は拳を握りしめる
ーーガラガラ砂漠ーー
(玄武)「秩序を守るのが正規軍だよねェ?だとするとこの世の乱れ方はーー…」
(エンマ)「……返す言葉もございません」
エンマを始めとするカンタク、ボレロ、ハツネ、マシュー、エアル、竜騎兵、八戒、ヤマト、ニシオ、ヒガマルは直ぐ様平伏し蒼葉と五十嵐もそれに同調する
(蒼葉)「ん?なんなのアイツ?」
(五十嵐)「なんかすげぇ奴なんだろ」
ヒソヒソと小声で話す
(カンタク)「我々アニマからすれば神の存在」
(ボレロ)「四聖獣の玄武」
(蒼葉)「あぁヤバい奴ね…」
落胆した表情の蒼葉
(玄武)「イマクニも敗れてさぁイウン地方も乱れてるよねェ、まぁそっちには白虎が向かったから僕はこっちを片付けないと…さてどう責任取るのかなエンマ?」
(エンマ)「ッ……」
追い詰められ冷や汗を垂らすエンマ
(蒼葉)「ちょっとあんた!さっきから聞いてれば秩序が乱れたのはなにも正規軍のせいじゃないでしょ!戦争を仕掛ける国に問題があるんでしょ!」
立ち上がり玄武に意見する蒼葉
(玄武)「ん?人間かぁ、どうりで災いが起きる訳だァ、それなのに僕に意見までするなんて災いの元は消しとかないとね!!」
亀の背から飛び降りる少年
(五十嵐)「四聖獣だがなんだが知らねぇが闘るなら本気で相手するぜ」
”パキポキ”指を鳴らし
五十嵐も立ち上がる
(八戒)「くっ…仕方ない!」
(ヤマト)「俺たちも行くぞ!!」
(ニシオ·ヒガマル)「お…おぅ!」
八戒とヤマト達も立ち上がる
(スクナ)「へぇその反骨心を讃えて名前くらい教えてあげるよ、僕は”玄武神·スクナ“塵も残らないと思ってね」
巨大な亀に手を当てると尻尾の蛇が柄に変わり甲羅がハンマーに変わった