カルキュレイション ワールド 148頁
ビリビリと伝わる空気
(龍難寺)「竜騎兵!蛇国各地の進行勢力に情報伝達と集合拠点への誘導を頼む!」
(竜騎兵達)「ハッ!!」
竜騎兵達は一斉に各地に飛び去って行く
(ヒュドラ)「ジハード将軍、無駄ですよ…すべて私が赴きますから」
(龍難寺)「蛇王はかつて”疫災““火災”“石災”…”三害のヒュドラ“として名を残していたな」
(ヒュドラ)「…」
(龍難寺)「しかし秩序を乱し四聖獣に敗れ、転生を余儀なくされ、力を取り戻す迄はヒュドの名で王座に君臨、そして今に至るか」
(ヒュドラ)「まぁ全盛期の9割程度ですが…充分ですね、君たちを消すにはね」
(龍難寺)「なら丁度いい、俺も影無しでフェアだな!!」
龍難寺が灰色のドラゴンに姿を変えて詰め寄る
(ヒュドラ)「スゥー…」
ヒュドラが微かに空気を吸い込む
(龍難寺)「(ー!炎か毒か…警戒する必要がー!!)」
(ヒュドラ)“ニヤリ”
ヒュドラが微かに笑みを浮かべる
“ゴゴゴゴゴゴ…”
地面が揺れリンドが倒した巨磊大蛇が復活する
(龍難寺)「ぐっ!石災か!!」
アナコンダに締め上げられる龍難寺
”ゴーーーー“
ヒュドラが上空へ炎を吹き出す
(ヒュドラ)「炎霊·赫蛇!」
巨大な炎の蛇が龍難寺を威圧する
(龍難寺)「火災…(それぞれヒュドラの左右の頭が操っているな…それなら本体を叩くのが定石か)」
(ヒュドラ)「貴方程の者が呼吸を見逃す訳ありませんからね」
(龍難寺)「裏をかいたか、油断していたよ」
締め上げられ身動きが取れない龍難寺
(ヒュドラ)「毒霧!」
ヒュドラが龍難寺に吹き付ける
(龍難寺)「締め上げるには力不足だな!!」
アナコンダの締め上げを腕の力だけで引き離し
龍難寺は上空へ逃れ毒霧を回避する
それに合わせて火災と石災が猛攻を仕掛ける
(龍難寺)「邪魔だよ…」
アナコンダを掴み投げつけ炎の蛇にぶつける
(ヒュドラ)「蛇行剣·疫症!」
(龍難寺)「ー!フン!くっ…」
突然のヒュドラの剣撃をしっかりと片腕の硬い鱗でガードしたジハードだが剣先の疫病がジハードの鱗を壊死させる
(龍難寺)「(この剣無闇にガードは危険か…)龍連撃!!」
(ヒュドラ)「ー!!」
ジハードから無数の打撃がヒュドラを圧倒し地面に殴り飛ばす
”ドーーン“
しかしヒュドラは平然と立ち上がる
(ヒュドラ)「…まさか疫症を受けて怯まず攻勢に来るとは予想外でしたよ…やれ!」
(龍難寺)「ー!」
ジハードはアナコンダと赫蛇の二匹に巻き付かれる
(龍難寺)「くっ!ん…んんうぅ!筋骨龍隆!!」
ジハードはアナコンダと赫蛇を引き剥がす
(龍難寺)「龍拳衝撃!!」
ジハードはアナコンダの連なる大岩を拳で粉砕した
その隙に赫蛇がジハードに迫りくる
(龍難寺)「炎霊如きが龍族の炎を舐めるな!!青祓業火!!」
ジハードは赫蛇に青い炎を放ち焼き尽くす