カルキュレイションワールド 141頁
疲れきっている五十嵐と倒れて動かないマシュー
(五十嵐)「ハァハァハァハァ…ハァ…ハァ……ハァ」
(マシュー)「………」
(ヒガマル)「す、すげぇ…あの三馬神のマシューを倒すなんて…」
(民衆の長)「なんて戦いだ…」
(五十嵐)「ヒガマル!蛇達!コロシアムを解放しろー!」
五十嵐が声を振り絞る
(ヒガマル)「後は任せろ!コロシアムを解放するぞー!」
ヒガマルは民衆を引き連れコロシアムへ向かった
ーーイナンの町ーー
すべての民衆がボロボロに傷付き倒れている
ヤマトは水浸しの状態で倒れている
(ヤクルス)「なんだァ?少し水遊びしただけでへばりやがってェ」
(ヤマト)「うっ…うぅ…(水霊の使い手という情報は知っていたがここまで熟練されているとは…ーー!)」
ヤマトは這いつくばりながらヤクルスの背後の物陰に隠れるニシオに気が付く
(ニシオ)「(ヤマト兄や民衆もボロボロだ…けどこの局面を凌ぎ姉さんと親分の合流まで耐えれば勝機はある…俺が時間を稼ぐ!)」
ニシオがヤクルスに向かい走り出す
(ヤマト)「(ー!ニシオ!?ならコイツの気をこちらにッ!)フンッ!ドラミン砲!!」
ヤマトは直ぐ様立ち上がり胸を叩き口から連続して衝撃波を飛ばす
(ヤクルス)「無駄な事ォ!蛇水二尾!」
ヤクルスは水術により水の蛇二匹をヤマトへ放つ
(ニシオ)「キングコングパンチャーー!!!」
ヤクルスの背後を取ったニシオは右腕を通常の3倍デカくし拳を放つ
(ヤクルス)「ー!まだ潜んでいたか!超絶硬化!」
ニシオの拳とドラミン砲がヤクルスを捉える
(ヤクルス)「ぐふッ…」
ヤクルスは衝撃に吐血するが踏みとどまる
(ヤクルス)「やってくれたのォ…」
水の蛇はそれぞれ腕を吊るしヤマトを持ち上げヤクルスは槍をニシオへ向ける
(ヤクルス)「散れ、弱き者よォ!」
“ザクッ”
ヤクルスの槍が突き刺さる
(ヤクルス)「ーー!!」
(エンマ)「同族に手ぇ出されて黙って見過ごす訳にはいかんきぃ…」
ニシオを庇いヤクルスの槍はエンマの腕に刺さっている
(ヤクルス)「おぃおぃ”猿王“が来るとはどぉゆうこったァ!?」
(エンマ)「今日は負けて機嫌が悪い、手加減出来んが許せよ」
(ヤクルス)「望む所ォ!骨太な奴と殺りたかったからのォ!!」
松本幸四郎似の人の顔を持つ“陽炎エンマ”がヤクルスとニシオの間に割って入る