カルキュレイション ワールド 118頁
白鳳の炎の翼に身構える禅輝
(冴)「子供相手に大人気ないな白鳳」
冴刃が禅輝の前に立つ
(白)「冴刃か、確か貴様も黒鉄と同じアニマ側だったな」
(冴)「バーカ、俺は俺だ!単純にお前のやり方が気に入らなかっただけだ」
(白)「愚考だった…」
(禅・冴)「?」
(白)「膨大な予算と時間を費やしたこの世界、初めはこの世界のリセットをと思っていたが、今は力でアニマを支配し軍団を作り上げ〝有限世界〟へ送り込み腐った世界を作りかえようと思っている」
(禅)「ふざけんじゃねぇ!!お前のそんな理想の為に今ここで生活をするアニマ達を巻き込むなよ!!!」
(白)「ふん、同じ事を言いやがる…やはり貴様も危険だな…ここで摘んでおくか」
白鳳は小高い岩の上から禅輝達の前へ飛び降りてくる
〝ズシン〟
地面に亀裂が入る
白鳳からは凄まじいオーラが溢れ出る
〝ズ…〟
禅輝の足が引き退る
(禅)「ー!(俺がビビってんのか!?)…く、いくぞ!オラァァァ!!」
禅輝が拳に憑神を纏わせ白鳳へ向かう
(白)「フランマ・トイコス(炎の壁)」
(禅·冴)「うぉ!!」「……」
白鳳が炎の翼腕を薙ぎ払うと禅輝の目の前に炎の壁が立ちはだかる
(冴)「退がれ黒鉄!!」
(白)「遅い!」
(禅)「ー!ぐぁ!!」
白鳳が炎壁をすり抜け禅輝の頰に拳を入れる
吹き飛ぶ禅輝
(白)「アエストゥス!(寄せ波)」
間髪入れずに炎壁が禅輝に襲い掛かる
(禅)「ー!(くっ、呑まれる!)」
〝ピキーーン〟
一瞬にして炎の波が凍りつく
(冴)「おぃおぃ趣味悪いぜ」
禅輝の目の前に冴刃が立ちはだかる
(白)「貴様も邪魔立てするか」
(冴)「フン♪」
冴刃から無数の氷の風が白鳳に襲い掛かる
(白)「虚仮威しが」
白鳳の両腕が炎の翼に変わると一扇ぎで消え去る
(白)「だが貴様が相手なら本気で相手をしなければならんな」
〝ビリビリ…ビリビリ…〟
大気が痺れるオーラを放つ白鳳
(冴)「来るか白鳳、倅少し離れてろ」
(禅)「いや、あの野郎は絶対ぶっ飛ばす」
禅輝が一歩勇み出る
(白)「まとめて消えろ!!!!」
〝バチバチ バチバチ〟
白鳳から爆風と痺れる大気が禅輝達を襲う
(禅)「くっ!」
思わず腕で防ぐ禅輝
(冴)「来るぞ倅!」
(禅)「!!」
目の前には姿を変える白鳳
その姿から神々しい光を放つ鳳凰が翼を広げていた