カルキュレイション ワールド 117頁
禅輝と冴刃は滝のある方へと向かい歩いてる
(禅)「おっさんすげぇなぁ!あの熊を一瞬で凍らせるなんてビックリしたぞ」
(冴)「まぁそれぐらいなら俺の能力〝サイバー〟なら楽勝だな」
〝ゴオオオオオォォォォォォ〟
二人が話しながら歩いていると滝の音が聞こえてくる
(禅)「お!滝の音がするな!早く汲んで戻らねぇとな!」
(冴)「おぃおぃ崖だから気を付け…〝ゾクッ〟!!」
(禅)「ん?おっさんどうした?」
禅輝が冴刃に振り返る
(???)「久々の再会なんだ、そう身構えるなよ冴刃」
小高い岩の上に胡座をかく体格良い長い白髪のオールバックに整えた髭にスーツ姿の男がいた
(禅)「ー?おっさん知り合いか?」
(冴)「あぁ…なんでこんな所にいる…白鳳天琊!」
(禅)「ー!!!おい!全然姿が違うじゃねぇか!」
(冴)「噂通りなら…おそらく天琊自身のデータが集まりつつある故か…お前が会ったのは倅の姿だろ」
(白)「〝息吹〟に聞いたか…その通りだ!息子の身体に少しずつ私のデータを取り入れ、ようやくここまで姿と力を取り戻した」
(禅)「ー!お前!!神矢を返しやがれ!!!」
(白)「返す?そのセリフは私が言いたいな、長い歳月をかけた私のコレクションが全て焼き払われ、護衛の蛙は解放され、挙句そこをイマクニの犬が占拠していた…だがその報いは晴らせたようだな…」
白鳳は静かに麓を指差し煙の上がる場所を禅輝と冴刃に注目させる
(白)「犬国を落とさせてもらったよ」
(禅)「ー!!お前!イマクニは関係ねぇ!!焼き払ったのは俺だ!!!」
(白)「そう喚くな、それぐらいは知っていたさ」
(禅)「!?」
(白)「ヌル」
白鳳が呼ぶと地面にから人型の泥が現れる
(白)「お前がこの世界に来た時から監視役に付けさせておいた」
(禅)「ムルエの町の視線はそいつだったか」
(白)「お前の親父にはだいぶ計画を狂わされたからな、その息子が大人しく観光なんてしないだろうかなら」
(禅)「へっ!俺もこの世界にこれて、あんたや親父の事がわかって目標が出来た!」
(白)「ほぅ、して何かな」
(禅)「あんたから神矢を取り戻し、親父を見つけて皆んなで帰る!」
(白)「ほぅ、面白いやってみろ」
白鳳が腕を炎の翼に変える