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カルキュレイション ワールド 115頁

ーークレアシオンベルク中腹・山小屋ーー

朝が来る

居間には冴刃・蒼葉・キャミィ・八戒が揃っていた


(禅)「おはよ〜みんな早ぇな」


遅れて禅輝も居間に姿を現わす


(冴)「おうせがれ、ようやく起きたか、これからの旅に必要な水を汲んできてくれ」

(禅)「え〜俺が!?」

(冴)「お前が一番遅いからな、場所は小屋を出て山道を登ると分岐がある、その分岐を左に曲がった先に滝があるから汲んで来てくれ」

(禅)「ったく、しょうがねぇな〜」


禅輝は玄関の前に置かれたバケツを持ち扉を出た


(禅)「分岐を左、とっとと行って戻るか!まだ聞きたい事が山ほどあるしな」


朝の日差しが眩しく禅輝は目を細め山小屋から続く山道を歩き出す



ーー羊国ようこく・ホワイトウール城ーー

広い玉座の間には馬王が片膝を付き頭を下げている


〝馬王・ルドルフ〟屈強な体格で身体にはいくつも傷が残る


(ルドルフ)「女皇〝フェリエ〟様、この度はお力添えを願いたく参りました…」


〝女皇・フェリエ〟羊の容姿ですらりとした脚を組み冷たく馬王を見つめる


(フェリエ)「ルドルフ、そなたがわらわを訪ねる理由わけは記事を読んで見当はついている」

(ルドルフ)「ならば率直に申す、羊国軍の援軍を願いたい!」

(フェリエ)「…蛇王じゃおうと戦争でも起こす気か?」

(ルドルフ)「我が同胞マシューを取り戻すためならば戦争もいとわない覚悟!」

(フェリエ)「…カンタク!」


〝ガチャ〟

フェリエが名を呼ぶと扉を開き年老いた羊が姿をあらわす


(カンタク)「お呼びですかフェリエ様?」

(フェリエ)「こっちへ」


〝ヒソヒソヒソヒソ〟

フェリエがカンタクへ耳打ちする


(カンタク)「…承知致しました、急ぎ準備を始めます」


そう言って老羊は部屋を出る


(ルドルフ)「?…お話願いたいフェリエ様」

(フェリエ)「あぁ、まずはこちらの援軍は出さないが、こちらでマシューを解放するよう話をつける

そして馬国には条件とし、こちらと取引している〝霜降り葉草(ようそう)〟の収穫領土を貰い受ける」

(ルドルフ)「〝ネスタ高原〟か…」


〝バン!〟

勢いよく扉が開きエアルが入ってくる


(エアル)「フェリエ女皇!ネスタ高原は我々馬国のど真ん中に位置し、その領土を奪われるは喉元にナイフを突き立てられると同じ事!!」

(ルドルフ)「エアル口が過ぎるぞ」

(エアル)「……!!すいませんルドルフ様、出過ぎたまねを」


エアルは静かに部屋を出る


(フェリエ)「…」

(ルドルフ)「……さてフェリエ様、腹を割って話せば…ネスタ高原の本当の目的はアレを手に入れる事では?」

(フェリエ)「フッ…話が早い、ではどうする?」

(ルドルフ)「たしかにアレはどの国も欲しい…ならば対等な位置で同盟を結ぶ!こちらはアレの解放、そちらはマシューの奪還を条件とする!」


ルドルフの提示に奥歯を噛みしめるフェリエ



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