カルキュレイション ワールド 111頁
シェイパードの放つ炎がガネーシャを包む
(ダルメン)「や…やったか…」
地面に這いつくばるダルメンが息を振り絞り呟く
〝シュー〟
煙を上げ立ち尽くすガネーシャ
(ガネーシャ)「死力を尽くしたか…すでにデータ分解がはじってやがる…」
シェイパードは立ったままデータ分解が進む
(ダルメン)「シェイパーーーード!!!」
(ガネーシャ)「今すぐ消してやるゾウ」
シェイパードに歩み寄るガネーシャ
(ダルメン)「ガネーシャー!!!!」
〝バチッ〟
ダルメンは力を振り絞りガネーシャへ向かう
(ガネーシャ)「先程よりスピードにキレがないゾウ!」
ガネーシャはダルメンの振りかぶる一太刀を躱しカウンターで拳を入れる
(ダルメン)「グフッ!」
(ガネーシャ)「これで終わりだゾウ」
ガネーシャは拳に風を纏いダルメンに振りかぶる
(スワロウ)「疾風燕斬!」
(ダルメン)「ガハッ!…お前…」
〝ドサッ〟
ダルメンの背後からスワロウが斬る
(スワロウ)「さらばだ好敵手よ」
(ガネーシャ)「…カエル達の状況は?」
(スワロウ)「今頃は既に手筈通りに」
両脇の森には進行するカエルの姿は無かった
ーー森の中・ガウル部隊ーー
(犬兵)「ガウル隊長!カエル兵来ました!その数およそ四千!!」
(ガウル)「この道は死んでも通すな!死力の限り迎え撃て!」
(犬兵達)「オーーー!!!」
カエル兵と犬兵がぶつかり合う
ーーランドック城・野外ーー
(イマクニ・レトリ)「ハァ…ハァ…」
(コカリス)「ハァ…ハァ…水と炎…対してこちらは雷霊一つ、十分頑張った方よね♪」
互いに距離を保ち様子を伺う
(レトリ)「イマクニ、これ以上時間を掛けられんぞ他の戦況が心配だ」
(イマクニ)「確かにな、ハナから奴は時間稼ぎのつもりだ、そろそろ決めに行きたいがな」
(レトリ)「ならアレをやるぞ、お前の力を貸せ」
(イマクニ)「お前ばかりに無理をさせてすまんな」
(レトリ)「ふん、気にするないつもの事だろが…して、コカリスわしは炎霊一つじゃないぜ、僅かながら風霊も扱えるでな」
(コカリス)「ー?なるほど♪それが氷拳の正体ね…」
青い闘気を纏うイマクニがレトリの肩に手を乗せ闘気を送る
(レトリ)「繊細なコントロールを要する、精霊術と精霊術の結合…それを〝霊結〟と呼ぶ、まぁ今回は少々特殊なやり方じゃが、これによりわしは〝氷霊〟を操る」
(コカリス)「人の力を持つイマクニの〝留波〟によって織り成す技ね♪いいもの見せてもらったわ♪」
コカリスが帯電を始める