カルキュレイション ワールド 107頁
〝パシャーン〟
上がっていた水柱が地面に崩れ落ちる
(イマクニ)「ゼェ…ゼェ…勝つのが…貴様らだと?」
(コカリス)「そうよ♪確かに夜襲によって〝猿王〟への伝達を遅らせる事も一理あるけど、それ以上に今回はここまで大きくなった〝犬王〟を潰す事に価値があるわ♪」
(イマクニ)「価値…?」
(コカリス)「正規軍…かつて〝四神〟とのパイプだった王が、その四神〝白鳳〟に討たれるシナリオなんて価値あるじゃない♪」
(イマクニ)「なるほど…貴様の自信は白鳳の後ろ盾か…だが今やただの四聖獣におさまり〝秩序〟を乱す者…」
イマクニがゆっくり立ち上がる
(コカリス)「〝秩序〟…?そんなもの四神が居なくなってからとうに崩れ去ったじゃない!」
コカリスが再び電気の刃を飛ばす
(イマクニ)「ー‼︎操水・泥人形‼︎」
イマクニが地に手をかざすと地面を濡らしていた水が集まりゴーレムを造り出し電気の刃を防ぐ
(コカリス)「フン!苦し紛れが!これで消し飛ばしてあげるわ‼︎」
〝バチバチ…バチバチバチ…〟
コカリスが空に羽ばたき帯電を始める
(イマクニ)「それを待つ程甘くは無いぞ!」
イマクニがゴーレムの背を駆け上がりコカリスへ向かう
(コカリス)「消し飛びなさい!風雷暴‼︎」
コカリスの羽ばたく翼から電撃の竜巻がイマクニを襲う
(イマクニ)「ー!濁流そ…‼︎」
(レトリ)「炎霊・爆撃弾‼︎」
〝ドーーン!〟
爆撃弾が風雷暴を相殺する
(イマクニ)「レトリ!助かった!だがどうしてここへ⁉︎」
(レトリ)「お前の優秀な部下から頼まれてな…さてだいぶ〝匂い〟が流れ込んで来ておる、とっとと終わらせるぞ!」
コカリスが地上に降り立つ
(コカリス)「よくもやってくれたわね!レトリッ‼︎隠居の老兵が出しゃ張んじゃないわよ!!!」
再び帯電し始めるコカリス
(レトリ)「フン!わしもゆっくり茶でも啜りながら過ごしたいわい!」
(イマクニ)「レトリ!感は鈍ってないだろうな!」
(レトリ)「お前こそ久々の実戦だ!足引っ張るなよ!」
(イマクニ・レトリ)「…いくぞ!」
イマクニとレトリがコカリスに駆ける