カルキュレイション ワールド 105頁
ーーランドック城・壁内一等兵舎ーー
道具の手入れをしているガウル・ドベル・ダルメン・シェイパード達
(犬兵)「ハァハァ…ほ、報告!〝ダルメン将軍〟!〝シェイパード将軍〟!並びに〝ガウル隊長〟!〝ドベル隊長〟!直ちに……」
(シェイパード)「直ちにどうした?」
(犬兵)「直ちに…玉座の間にてイマクニ様の救援を願いたいです‼︎…」
〝クンクン…クンクン…〟
シェイパードとダルメンが周囲匂いを嗅ぐ
(シェイパード)「ダルメン…」
(ダルメン)「ふむ…」
(シェイパード)「貴様は伝令役としては失格だがこの国の担い手としては合格だな…さてこの状態の適任者には俺から連絡しておく、ダルメン!南の関所に向かい〝匂い〟の侵攻を食い止めるぞ!」
(ドベル)「待ってたぜ!戦だ!!」
(ガウル)「将軍の戦をこの目で見れるとはな」
(ダルメン)「隊長達は兵を集めてから関所に向かえ、それまではシェイパードと私で食い止める」
(ドベル・ガウル)「ハッ!」
(シェイパード)「行くぞ!」
シェイパードとダルメンは関所に向かい走り出した
ーーランドック城・玉座の間ーー
荒れ果てる玉座の間で睨み合うイマクニとコカリス
(イマクニ)「貴様とこうしてやり合うのはあの大戦以来だな…」
(コカリス)「そうね、だからお互いの手の内は把握済み♪けど今回はアタシが勝つわよ!エアー・ブロー!!」
コカリスが両翼をイマクニ目掛け扇ぐ
(イマクニ)「その程度、喰らわんさ」
イマクニはその場を回避すると壁が風圧によりヒビが走る
(コカリス)「そうよね♪でもこれはどうかしら!エアー・カッター乱舞‼︎」
無数の風の刃がイマクニに迫る
イマクニは直様地面に手を当て
(イマクニ)「ハァァ!水障壁!」
水の壁がイマクニの前に現れ風の刃を受け止める
(コカリス)「無駄よ!この技は水壁じゃ防ぎ切れないわよ!」
イマクニは水壁を貫通して来る風の刃をガードしながら耐えている
(イマクニ)「…ッ!…確かにこの程度では防げずダメージを負うが、貴様の油断を引き出すには丁度いい!激流葬‼︎」
(コカリス)「ー!しまっ…たァァァァ‼︎」
イマクニが水壁もろとも巨大な波をコカリスに放つ
〝ドコーーーン〟
激流は城の壁を破壊しコカリスを巻き込んで城外に放出された
ーーランドック城・野外ーー
翼で身体を支えながら立ち上がるコカリス
(コカリス)「まさか自城かえりみずあんな大技放つなんてね…」
(イマクニ)「一国の王相手に手を抜けと?」
イマクニも野外に飛び出しコカリスを警戒する
(コカリス)「確かに…けど好都合♪この広い空間なら思う存分本領発揮できそう♪」
不気味に笑うコカリス