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この先ストーリーがタイトルとは異なってきます。ご了承ください
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翌日、僕はいつもの時間に目を覚ました。
今日は博麗神社に行くつもりだ。昨日貰ったスペルカードを調べてもらうためだ。そう言えば前に鴉天狗が配ってた新聞で、神社に新人が入ったと聞いた。
「よし…行くか」
僕は準備をし、出掛けた。
◆
「もうこの仕事には馴れた?」
博麗霊夢は庭に出ていた一人の少女に聞いた。
「ええ、まあ…」
少女は覚束ない言葉で返答した。
「じゃ、修行するわよ。おいで」
少女は霊夢に呼ばれて茶の間にいた。
「問題、ここに秘密部屋への隠し扉があります。どこでしょう?」
霊夢は少女にひとつの質問を出した。
それは秘密部屋の扉だった。これも修行の内、『直感』を高めるための修行である。
少女は目をつぶり、集中した。
「…そこ」
少女は10秒足らずで答えを出した。指を指した方向は、押し入れだった。
「…正解よ」
霊夢はがっくり項垂れた。これで6敗目。頭のなかで得点盤がくるりと回った。
「…渚、入って座禅を組みなさい」
渚は白い部屋に入ると、座禅を組んだ。
「霊夢いるか?」
玄関の方で声が聞こえた。音程からして男だった。
「はあい…ってあら、霖之助さん、どしたの?」
「このスペルカードを調べてほしいんだ」
霊夢は一瞬耳を疑った。彼は確かにスペルカードと言った。
「わかったわ、こっちにいらっしゃい」
霊夢は霖之助を客間まで案内した。
「渚、さっそくだけど、このスペルカードを調べてくれない?」
「わかったわ」
渚は霖之助からスペルカードを受け取ると目を閉じ、意識を集中した。
「彼女は?」
「桐生渚。外の世界の住民だったけどこっちに移住、おまけに能力も二つ持ってるし…」
「霖之助さん、解析が完了しました。これは灸符『舞炎舞』です」
霊夢が最後まで話さない内に渚はスペルカードの詳細を口にした。
「これは役に立ちそうですね」
護身用には持ってこいのスペルカードだ。
「ありがとう、僕はこれで」
霖之助は足早に神社を後にした。渚は修行を再開した。
「魔理沙、居るんでしょ?」
霊夢は辺りを見回す。しかし何もない。「はあ…」と霊夢はため息をつくと、天井に思い切り陰陽玉を投げつけた。
「ぎゃんっ!!」
変な声とともに魔理沙が天井から降ってきた。
「で、何の用?」
「ゲホッ!!…霊夢、もうちょっと優しくしてほしいぜ」
「ホントに何の用なの?」
「人の話を最後まで聞けよ…」と魔理沙がぼそりと言ったが当の本人は聞いていないようなので話をする。
「香林の行動だよ…」