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フリーデン  作者: ルイ
39/59

久遠玲司・白瀬凪vs九条玲奈・瀬名悠真。

「凪ー、こっちのチームなんだから勝てよー」

「無茶振りやめてください」

久遠玲司・白瀬凪と相対するのは、九条玲奈・瀬名悠真。

「一応もう一度言うが、凪への攻撃は禁止。その代わり久遠玲司を倒せば勝ちだ」

「はいはーい」

「了解」

「んじゃあ、開始」

久遠玲司は両手に嵌めた指輪のうち一つを外す。二つ同時でなければ出力は落ちるが、それでも十分すぎる。

抑えられていた殺意が、固有魔法――心象具現化によって実体を持つ。

二人へ、殺意そのものが襲いかかる。

瀬名悠真は当然のように回避する。だが九条玲奈は動かない。

黒い板が展開され、殺意を受け止めた。

「瀬名、パス」

「はいよ」

瀬名は、九条玲奈の専用魔道具――衝刻札を受け取る。

衝撃を受け止め、蓄え、叩き返す札。

これに触れれば、再現象によって自分の攻撃をそのまま受けることになる。

対して瀬名悠真の専用魔道具――転移加速手袋。触れた物体へ加速を移すことができる。

つまり、剛速球で衝刻札が飛ぶ。

瀬名が振りかぶる。

その瞬間。

「メンタル・ブレイク」

白瀬凪の魔法。

メンタル・スタビリティとは逆に、精神へ直接ダメージを与える術。

強烈な目眩が瀬名悠真を襲う。

投げられた衝刻札は軌道を逸れ、壁へ直撃。

時間差で再現象が発動し、壁に穴が穿たれる。

その隙に九条玲奈が接近する。

刃のないナイフ――有効打と判定されれば勝利となる模擬武器。

久遠玲司の懐へ。

「メンタル・スタビリティ」

九条玲奈の動きが止まる。

なぜ止まったのか、自分でも分からない。

警戒心が薄れる。

カウンターで放たれた殺意の攻撃を、もろに受ける。

本来ならスペアの衝刻札で防げたはずだった。

九条玲奈は即座に胸へ手を当て、自らを修復する。

だが、ルール上は敗北。

「うん……降参」

目眩から回復した瀬名悠真も手を挙げる。

「え? なんで?」

白瀬凪が動揺する。

「さすがに新入り二人に一人落とされました、は立場的にきついだろ。それにメンタル・ブレイク? あれ二度と受けたくない」

「勝ちましたね!!」

「そうですね」

「いや、凪エグ……。負けると思ってたのに」

「それ酷くないですか?」

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