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フリーデン
「今日の件はなんだ。到着が遅い」
上司が詰め寄る。
「知りませんよ。本来、警察の仕事でしょ」
「フリーデンだからって調子に乗るな。お前一人じゃない。あと五人いるんだぞ」
「尚更、俺に頼らないでください。忙しいんで」
「暇だろ」
「こっちはこっちでやることがある」
「私情だろ。仕事しろ」
「そっちもな。魔法の規制、ちゃんとやれよ」
上司が舌打ちする。
「やっている。だが追いつかない。ネットで術式がばら撒かれている」
「知らねぇよ」
「資格を剥奪してもいいんだぞ」
恒一が笑う。
「剥奪? フリーデンの意味、分かってます?」
一歩、距離を詰める。
「平和のための組織。そういう建前です。でも実際は――」
視線が鋭くなる。
「捉えられない魔法を理解し、作れる連中の集まりだ。敵に回す覚悟、あります?」
沈黙。
「……くそ。こんな連中に頼らなきゃならんとはな」




