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現代の魔法は一般人に銃を与える様なもの
百年前、突如として魔法が使えるようになった。
人類が長く否定し続けてきた力が、現実になった。
存在しないと証明もできなかったものが、証明される側に回った。
インターネットの普及とともに、かつて規制されていた術式理論は拡散しはじめる。
知識は壁を越える。法はそれに追いつかない。
魔法犯罪は日常になった。
それを止めるのが、俺たちだ。
――現場はすでに崩れていた。
「あーあー、何人も返り討ちか。だらしない」
遅れて到着した男は、折れ伏す警官たちを一瞥する。
暴れていた男が振り向き、目を見開いた。
「フリーデン……!?」
「神代恒一だよ。名前で呼んでほしいな」
血の匂い。
骨が不自然な角度で飛び出している。
「身体強化魔法か。珍しいね、あまり表に出回ってない筈なんだけどなぁ」
「お前らだって魔法を使うだろ!」
「許可証付きだ。犯罪抑制のためのね」
「知るか!」
踏み込み。拳。空気が裂ける。
鈍い音。
地面に叩きつけられた男が呻く。
「……なんでだ」
恒一は静かに言う。
「魔法を“理解”してない。そこが差だ」
「クソが……」
「魔法はさ、一般人に銃を持たせるようなものだよ」
しゃがみ込み、視線を合わせる。
「規制されて当然だ。文句は言わないで」




