表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

冒険者よりも安上がり

作者:田中
 皇歴三二五年。
 ルールと共生契約によって魔力生物を管理する国家・セレニティは、安定と秩序を何よりも重んじる国として知られていた。
 魔力生物の心は“未発達である”とされ、人権も市民権も持たない。
 だからこそ、彼らは戦力であり、資源であり、他国との交渉材料でもある。

 だが、国の北方では、まだ誰も気づいていない大陸規模の緊張がゆっくりと膨らみはじめていた。
 十数年後、この火種が第二次大魔戦争へと姿を変えることを、まだ誰も知らない。

 物語は、
 人間と魔力生物が“相棒(バディ)”として組まされる冒険者制度を軸に進む。
 選択するのは人間、選ばれるのは魔力生物。
 魔力生物には拒否も否定も許されず、ただ“相性”によってひとりの冒険者へ紐づけられる。

 それは冷たい制度ではあるが、壊れてはいない。
 セレニティは、国を守るために必要な“合理性”をただ粛々と貫いているだけだ。

 そんな国で──
 ハイエルフのミコと、人間の捜査官フィニスは、ギルド内の調査局に所属し、
 日々、各地の冒険者の屋敷を巡査している。

 淡々と運用される制度の裏側で、
 冒険者たちは静かに日常を積み重ね、
 魔力生物たちは何も知らぬまま主に従う。

 その均衡は、まだ崩れていない。
 けれど、遠い地で蠢く戦争の気配は、確かにこの国へ近づいていた。

 そしてミコとフィニスは、
 “ルールに支配された世界の正しさ”と
 “誰かの小さな幸福”のあいだに揺らぐ、
 最初の亀裂に触れ始めることになる──。


────

午前5時更新
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ