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ディーノの罠

59話目になりますわ!小谷城の攻防も、佳境を迎えます。優勢だったエナ軍ですが…そこには、巧妙な罠が仕掛けられていた。

「こっこっ…これは、エナ様の力か?」巴は絶句した。

結界が破壊されている…再構築すらままならない程…ほんの小さなほころびすら…エナ様の前では、命取りか…「頼もしい…いや…恐ろしいが…正解なのかしら?」巴は、唾を飲んだ。


「規格外だな…織田信長…なる程…俺じゃ無理って事か…思い知らされた…」バサラは、振り注ぐ槍を見つめながから…呟く

…体の震えが、止まらない…

「バサラ様?」グランが声をかけた…

「どうしました?」


「なんでも…ない……グラン…突撃に備えろ…もうすぐだそ!一気に天守まで大穴を開ける…再生が始まる前に…決める!」


天守……

「ビカラ…これは、エナ様の攻撃か?この攻撃は、私の想定の範囲を超えてるわね……信長殿…再生が間に間に合わない?魔導兵もあそこまで…溶かされると……時間がかかるわ…」


「ディーノ様…多分ですが…満里奈様は、あとの結節も見つけるでしょう…私は、準備します。ディーノ様は、どうされますか?」


「あとは、ポルキュスに任せましょう…!私は、エナ様との謁見に備えます。クーベラもポルキュスの所についているはず…しかし、津田監物?笑える偽名ね…アハハハ!松永秀久!!…」


「えっディーノ様…クーベラは…津田監物じゃないんですか?…松永秀久??」ビカラは、驚きを隠せない。


「あらあら…知らなかった?信長殿も気付いるわよ…多分……裏切る男、憎めない男…松永秀久…乱世の梟雄よ…」


私は二人とも良く知っている…

エナ=信長様にとって久秀は「使えるが信用ならぬ男」

クーベラ=久秀にとって信長様は「従うに値するが屈したくはない男」

不思議な関係だった。

でも、互いに強烈な意識はしていたわ。

こんな…二人の会話を覚えている。


信長は言った「久秀、おぬしほど面白い男もおるまいて…お前は、危険だ…たが、私に利をもたらす…それは、何故か?お前は、私を利用しようとするからだ、利用し、利益を得る…結果…それは、私の利益になる。だが!私は、お前を支配したいと思う、当然…お前は、お前の価値を対価に支配から逃げようとする。そして…また…利を置いていく…アハハハ…だから面白いのだよ、秀久よ」


久秀「アハハハ…殿こそ、この世の既存秩序を壊し、権威を利用し、情ではなく理で動く…私も殿も、結局は、人が人として、しあわせである為には、正す事は、正し!壊す物は壊す…新たな秩序が必要なら、与える…殿と私の根っこにあるのは、しあわせなんですよ!ただ、殿は、この国単位、私は、自分単位…小さき男なので…アハハハ」


「秀久!わしも、尾張の小大名の頃は、同じよ!わしの国の平穏を望んだわ!わしの国の平穏…幸せを得る為には、この国自体を変えないと始まらない…と思ったまでよ!」信長は笑っている。


「殿と、私は、似たもの同士と?」秀久は、ニヤリとした。


「そうさのぉ~似たもの同士?同類か?アハハハ!」信長も秀久を見てニヤリとした。


「お市様…どう思われます?お市様の兄上はなんとも…」秀久が言った。


「秀久殿…おなごの私に、解るはずもありますまい…ただ…戦国乱世でなければ…良き友になれたと思います。」


「友…ですか?友…アハハハ!」秀久は笑った。

「アハハハ!良き友か…アハハハ…なる程なぁ…」信長はさらに…笑った。


「兄上……」


…………

「ディーノ様?どうされました?」ビカラが顔を覗き込んだ。

「アハハハ…いや…遠き日を思い出していただけ…」

「さて…ビカラ、かなりの人数が結界内部に入ったはず…賢者の円環を再起動よ…満里奈様が残りの結節を壊す前に…結局をつけるわ!」

「ははぁーー!」ビカラが頭を下げた。


…巴の陣…

「さて!時は、今ぞ!突入し、ディーノ、ビカラを捕縛する!」

「カルラ…要石…頼んだわ!」巴がカルラを見つめた。

「さて…我々も行きましょう。バサラ大将!」

「カリテイモ…索敵をお願い!」

「ハイ…巴様」


カリテイモが城の前に立った…

「開門 天網」カリテイモが叫ぶ…

「こっこれは…糸?念糸?なんですか?これは〜」バサラが驚く…

「バサラ様?糸?どこに?」グランがあたりを見渡している。


「流石…バサラ大将ですね…そこまで…認識出来るとは…」巴が驚く…

「これはカリテイモの糸…これを使えるのは、カリテイモだけです。エナ様も、満里奈殿も多分使えません…ある範囲に糸を張ります…その糸は、蜘蛛の巣の様に張り巡らされてます。その糸の上にカリテイモの意識…ある意味、本人が乗るんですよ…」

「本人?まさか…」バサラが驚く


「アハハハ…本当です…なので…感じるとか…遠目で見るとか…まったく違います。そこに一瞬で行くんですよ、カリテイモは………!自分で見るんです。匂い、味、温度、触った感じ、気配…全てを認識します。五感で捉えるんです。」

「…本当…ですか?いや…本当なのでしょうね!」バサラは、カリテイモの集中している顔を見つめている。


「まず…地下に大穴がありますね…とんでも無い力が、城を突き抜けています。要石…違います…大穴…竜の巣ですよ…これを塞げば…!…このパワーを、天守の要石が受け取っています。そして…そこに…ディーノが居ます…ディーノ???巴様…ディーノって何者ですか?エナ様と同じ匂いがするのですが…同一人物って、まぁ有り得ないですけど…」カリテイモが首を傾げた。

「カリテイモ…私にも解りませんよ…で?ビカラは?」

「見当たりませんね…もしかして…居ない?城外ですか…」カリテイモが言った。


「ならチャンスです」巴が言った。

「サカラ!槍を!」


サカラが槍を構えた。

それはただの槍ではない。龍脈の力を吸い、淡い蒼光を帯びる“城穿ちの魔槍”

一歩、踏み込む。

地が鳴る。

放たれた瞬間、槍は空気を裂かず――

空間そのものを、滑るように…

石の天井に触れた刹那、槍は石の“目地”を正確に辿り、梁の継ぎ目を抜き、柱の芯を避ける。

城を壊すのではない。

城を“知り尽くしている”がゆえに、最も薄い運命の線を貫く。

一階、破壊。

二階、待機中の魔導兵を粉砕。

三階、据えられた…防御壁を貫通。

四階…槍は天井に突き刺さった。


轟音は一拍遅れて響く。

天井には巨大な穴。

だが内部は一直線に穿たれている。

サカラはゆっくりと息を吐いた。

「城を知る者にとって、壁は壁ではない」


「サカラ殿?すっ凄い、貴方は一体?城を知る者?…アハハハ…まさか…藤堂高虎殿か?」バサラが叫んだ…

「何故…私を藤堂高虎と?バサラ殿?」

サカラが鋭い目でバサラを見た。

「いえいえ!!なんとなくてす…忘れて下さい。サカラ殿!アハハハ!妄想です。」


「アハハハ、妄想?バサラ大将はやはり…面白い御仁だ。」サカラは笑った。


えっ?そういえば…いや…以前に、会った事が…ん〜バサラば頭を抱えた。

何だろう!何だ?この感覚…俺はサカラを知ってるぞ…何処で?いや!いつ?

前世の記憶か?サカラ…藤堂高虎?いや…いや…俺の勝手な妄想だな…あれか?虎杖と東堂との…フレンド設定にも似た…名前もトウドウだし…!何を考えているんだ…俺は…アハハハ


「サカラ殿…どっどうやら俺達は、昔からベストフレンドだったようだな!ガハハハ!」バサラは、サカラに言った。

「バサラ殿…あぁ~そうだな…ベストフレンドだ!」カラカラとサカラが笑った。


「そうなの?…いや!そうた!ガハハハ、そうだな…ブラザーだ!そして……ライバルだな!サカラ殿…」バサラも笑った。


「さて…4層まで駆け上がりましょう!城が再生する前に!」サカラが叫んだ…。

ゆっくりと、城が再生を始めている。


左近が、バサラに近づいた。

「バサラ様…私も彼を知っています。何故がは解りません…が…侮れない男です。」左近が言った。

「私も彼を知っています。したたかな武将として…何故か知っています。」グランが、言った。

「二人ともか…サカラ殿?不思議な男だ…」バサラは、小さく呟いた。


「巴様…サカラ殿の槍は?なんですか?」グランが聞いた。

「あ〜魔槍っていうか…城穿ちの槍?の事ですか?」巴が走りながら言った。


「ハイ…」

「グラン殿は、勉強熱心ですね…」

「あの槍は、攻城戦には欠かせません…城の弱点を貫く魔槍ですよ…」

「グラン殿…野戦では、満里奈様が最強でしょうね…多分?…ただ…攻城戦では、私は負けた事はありませんよ!私に落とせない城は、ありません…野戦でも強いですよ!野戦のカルラ、ヒバカラ、ゲリラ戦ならゴブジョウ、攻城戦ならキンナラ、サカラ…情報戦ならカリテイモと…アハハハ…少数精鋭部隊てです。」

「なる程…頼もしい仲間ですね…」グランが、言った。


「巴様…私は4層を探索しますので…大将のディーノはお任せして宜しいですが…」

バサラが言った。


「解りました。ただ、結界がもうすぐ閉じます。無理はしないように…バサラ大将!」


「カリテイモ…もう一度索敵!」巴が叫ぶ…

「開門 天網」カリテイモが叫ぶ…

「こっこれは!まずいです!巴様…!巴様!!やられました。我々は…もう直ぐ…結界に取り込まれます。ディーノがわざと…結界を緩めたのです!罠です。ディーノが笑っています。ディーノが言っています。……エナ様…これで…詰みで…す…と!」

「ハメられたのか?!迂闊だった!」サカラは、肩を落とした。

「満里奈殿…間に合うのか?いや、間に合ってくれ!」巴が天を仰ぐ


その時、巴、サカラ、カリテイモ、グラン、左近達を…魔法陣が包んだ。

「巴様!これは!」カリテイモが叫ぶ…


「…ここは?」転移陣に導かれた先…

「ここは?天守?」カリテイモが呟く…



ディーノは静かに顔を伏せ、やがてゆるやかに口を開く。

「……兄上の草履を抱えた男が…今や天下をを望むとは…笑止…」ディーノが微笑む…

「貴女は…ディーノ……?もしや、いや馬鹿な!浅井殿ではないの?」

その言葉に、広間の灯が一瞬揺らぐ。

過去と未来が交錯する瞬間。

ディーノの周囲に、金色の龍影が一瞬浮かび上がる。

対する巴の背後には、蒼白い鳳凰の翼が広がる幻。

これは単なる対峙ではない。

「もっもしかして…あなたは、いや、貴女様は、お市様か?」


巴は顔を上げる。

その瞳に映るのは、美しき未亡人か、それとも倒すべき敵なのか。

ディーノは微笑む。

それは慈愛か、試練か。

広間の空気が震え、見えぬ龍と鳳凰が睨み合う。

もしこの場に剣があれば、雷が落ちただろう。

もしこの場に涙が落ちれば、湖は氷っただろう。

だが二人は、ただ視線を交わす。

「久しいの…巴…いつ以来ですか?」ディーノが椅子に腰掛けたディーノが言った。

「ディーノ…もう終わりよ!」巴が声を絞り出す。

「たいそうな口を聞くな?巴…いや…筑前…賢者の円環は、今…閉じた…オホホホ!兄上も結界の中…さて…さて…」


「筑前?筑前守…巴様…貴女は、豊臣秀吉なのですか?」グランが目を見開いた。

「そして…ディーノは、やはり、お市様…」左近がかすれた声を上げた。


「理解したか?ならひかえよ!」ディーノが呟く


左近とグランは、圧倒され…跪いた。

「なら…なる程…カルラ殿は、豊臣秀長殿…カリテイモ殿は…寧々殿か?」グランが呟いている。

「…サカラ殿…やはり、豊臣秀長殿の家臣…藤堂高虎殿か…バサラ様は…知っているのか?」


「さて…筑前…我ら浅井の残党…決死の覚悟…ここらか、この天守から…織田軍の全滅が早いか…徳川家康殿が、さらなる結節を破

壊するのが早いか?見物と行きましょう!」


「おのれ!ディーノ!」サカラが抜刀した。

「こら…与右衛門…長政どのへの恩を忘れたか?15歳の足軽ふぜいが!ひかえよ…小童こわっぱ」ディーノが静かに言った。

「与右衛門…与右衛門と……私を呼びますか!なんとも…」サカラも跪いた。


「処分は、兄上に委ねますゆえ…オホホホ!」


「結界が閉じた…か…」エナが唇を噛んだ。

「エナ様…これは…誘い込まれましたね…」マンジュが呟く…

「この場に留まり…徳川殿にかけるしかありませんね…まぁ…満里奈様なら大丈夫でしょう!アハハハ」サマンは、エナを見た。

…満里奈様…頼みましたよ!上様!…


「サマン…あまり深刻になるな…アハハハ…なら!私のすべき事をするか!さて!…」  

エナは、全軍の前に踊りでた。

「聞けぇ!者共!今、徳川殿が結節を破壊している。もう直ぐ結界も無くなる、一時いっときだ!この場を退くな!進むのだ!未来は、前にしかない!我の兵よ、無敵の我らぞ!今こそ…示せ!!その力を!」

エナの咆哮は、全軍を駆け巡った。





不定期でアップします。満里奈達の活躍にご期待下さい。

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