胎動
39話目になりますわ!いよいよ…始まります…生き残りをかけた乱世が…満里奈は生き残れるのでしょうか?
要塞都市プシケ…
大広間に皆が集められていた。
壇上にいる満里奈が語り始めた。
「皆の者…時期がきた。我々が自ら動く時だ…この世界は成長している。我々は100年に渡り、戦いを続けてきた。戦う事で、成長もした。得る物もあったが、失う物もある。空を飛ぶ鳥のように、自由に生きられない。知恵を得た者は、考えてしまう…明日の事を、未来を…過去を…どのように生きるかを…」満里奈は声を上げた。
「厭離穢土 欣求浄土。私は、穢れたこの世を離れ、極楽浄土を心から願い求める」満里奈は叫んだ!
「私は、この穢れた世界を正す!皆で、平和で、心安らかな世界を作る。」
「出陣じゃ!」
同時刻…エナの城、ベルサイユ、
「おい、サマン、マンジュ…今…頭に浮かんだんだが…お前達は、意味が解るか?」
「なんでしょうか?」マンジュが答えた。
「おんりえどごんぐじょうど…」エナが言った。
「はい、解ります。厭離穢土 欣求浄土…浄土宗の考えだったと…意味は、この穢れた世を離れ、極楽浄土を願うです。」
「穢れた世?極楽浄土?アハハハ!成る程…そうだな…そうだった。」
「サマン!出陣の準備を早めよ!」エナは叫んだ!
北方…アヴァローの城…
「おい!ムボン…今?何か言ったか?」
「いえ…言ってませんが…アヴァロー様?」
「………おんりえどごんぐじょうど?」アヴァローが呟く
「えっ?オンリーEDWIN、ゴングが鳴った、冗談でしょ?……なんですかそれ?」コウカが聞いた。
「アハハハ…そうそう!昔あったよねぇ〜そんなテレビ番組!って無いよ!馬鹿者!」アヴァローが、ツッコんだ!
「解ってないね…コウカは、…杏里へ、何処に行くの?譲渡会?だろ!ショウジョウが言った。
「アハハハ…保護猫を飼いたい優しい子だから…杏里は,って誰?馬鹿野郎!」アヴァローが再度、ツッコむ!
アヴァローは、腕を組み、声を吐き出した。
「アハハハ!極楽浄土を願うか…アハハハ…そうだよね!…来たのか…時が!」
東の国…バイシャの城
「おい!巴?何だって?」バイシャが聞いた…
「??なに?何ですか?」
「なにか呟いたろ…」バイシャが怪訝な顔をする。
「その前に!!!!ちょっと待て!おいコラァ!巴ぇ〜何故、私の寝所にいる!」
「あらあら…あんなに激しく求めてきてぇ!」
「誰がだぁ~ぁ!」
「アハハハ冗談だよ!」巴が言った。
「で!厭離穢土 欣求浄土だろ!バイシャ!」
「あぁ~そんな言葉だったな…」
「穢れた世の中を離れ…極楽浄土を願うって意味さ…」巴が言った。
「おんりえどごんぐじょうど…」
「そうか…そうか……そうだったね…私は、」
「巴は…そうか…君は、そうなんだね!」バイシャが残念そうに呟く。
「メキラ!ラリュンヌを呼べ!」バイシャが叫んだ!
砂漠の国、ハマーンの城
「ステンノー達の安否は、まだわからんのか…」ハマーンがため息を漏らした。
「いまだに…」ミノスが言った
「ハマーン様…報告します。」
「なんだ、パシパエー」
「今、宣誓がなされました。」
「……神託か?」ハマーンが聞いた。
「で?なんと…」
「厭離穢土 欣求浄土」パシパエーが告げた。
「ついに…来たのか?なるほどな…軍議を開く!パシパエー…!ダイタロス、ポリュペーモス、ヘシオドスを呼べ!」
「ミノス!パシパエー行くぞ!」
「了解です。」
ミーミル湖…湖畔に山がある…その頂上…城がそびえている。
その城は、山の尾根に沿って南北に長く築かれ、まるで山そのものが一本の槍となって空に突き立つよう。その稜線に沿って、曲輪が梯子のように連なり、屋敷や防御施設が巧みに配置されている。
本丸を中心に、砦・壁・堀などが尾根伝いに並ぶ。
曲輪ひとつごとにわずかに高低差があり、
敵が攻め上がれば段階的に弓・鉄砲で迎撃できる構造になっている。
尾根道は細く、両側が落ち込むところも多い。
足を踏み外せば一気に谷底まで吸い込まれそうで、
この天然の断崖こそが、その城最大の武器であった。
「ディーノ様…お呼びでしょうか?」ビカラが言った。
大きな広間の奥、巨大なテーブル、巨大な椅子にディーノはいた。
ディーノの姿は、霧のようであり、影のようであり、どこか“未完成の彫像”を思わせている。肌は薄い灰色。だが均一ではなく、
光が当たると、灰の中に細い銀の筋が血管のように浮かび上がる。それはまるで、恐れそのものが、身体の内側を流れているかのよだ。
ディーノの顔には目がない、ただ滑らかな灰色の面が広がっている。目がない…いや、目はあるが…瞳がないのだ。だか、視線が突き刺さるような感覚を感じる。。それは人間の目ではなく、『恐怖を嗅ぎ取る原初の感覚器官』のように働くからだ。
眉間のあたりには微かな凹みがあり、
そこに、未来を見る目がある。その目が開いた…その瞬間だけ、彼女は世界を鋭く、冷たく、刃のように見据えていた。
「ビカラ…世界はゆっくりと動き始めた。厭離穢土 欣求浄土…新たな恐怖の始まりだ…多くが死ぬだろう…多くが消えるだろう…」
「だか…それは、ある意味救いだ…人は生まれた瞬間から…死に向って歩き始める。人生にとっての不幸とは、夢に手が届かなかった事ではない…自分の夢を、自分の星を、見つけられなかった事なんだよ…」
「さて…ビカラ…我々の役目を果たそう…」
「ははっ……!」
「魔導兵を機動しますか?」ビカラが聞いた
「あぁ~そうだね…わざわざ、エナが来るんだ…もてなしてあげないとな。」ディーノが笑った。
「そういえば、かの御仁は、何をされているのかな?」
「曲輪の再構築をしておりました。」
「そうか…ビカラもそうだが、法力使いとしては、桁が違うな…」ディーノが言った。
ビカラには、肩から左腕が無い…左目も無い…多分、左半身は傷だらけだろう…だが、ビカラは法力と言っている力、神通力のような物が、失った体躯をあまりあるぐらい補っている。左手が無いはずなのに…刀を携えている。顔の半分を覆う仮面の目部分には、赤い宝石が埋め込まれていた。その赤い目は、何が見えているのだろうか?
「左目はどうだ、ビカラ?」
「始めは、戸惑いましたが、だいぶ慣れました。」ビカラが仮面を触りながら言った。
「ビカラ大将…神通力とグライアイの力を持つ軍神…その力を我の為に使え…良いな」
「仰せのままに…」ビカラは平伏した。
「もうすぐだ…もうすぐ…扉が開く…」
ディーノは笑っていた。
要塞都市プシケ…
奥の院、一堂が席についていた。
「ジン一郎達の報告では、ニライカナイの森の北方…開けた平地に…城?壮大な館があるらしいです。さらに…七星君を…誰なのかは不明ですが…確認したとの事…馬は、複数のユニコーン、バイコーン、チャイコーンが確認出来たとの事、極めつけは、、かなりの数の銃が確認出来たと言っていました。」レインが報告した。
「数は?」ランスが聞いた。
「おそらくですが、150人程…しかしこの兵は、訓練された兵士です。そして…加藤段蔵がいました。」レインが言った。
「加藤段蔵…飛び加藤ですか?」アシュラが聞いた。「飛び加藤…ヤバいですね…もしかして…その手勢の中に、かなりの忍びが?」
「考えられるな…」ウルカヌスが言った。
「だとすると…こちらの陣容は、把握済って事?」クリスチーヌが言った。
「おそらく…」レインが言った。
「個々の能力、戦術は把握はしていないだろ
うと考えられますが…」
「森の中での、アンブッシュによる、奇襲は駄目みたいね…そもそも…騎馬による陣立てされていない…と考えた方が良いかも、」クリスチーヌが言った。
「なら…少数精鋭部隊で行きます。」満里奈が言った。「暗殺部隊として…どお?」
「出陣は、レイン、ヴァルプルギス六姉妹、ゴルゴン三姉妹、バサラ、ハイラ、シンダラ、グラン他4名、私を入れて19名で行くわ…」「あっゼンゲン!あなたは?どうするの?」
「満里奈様…私は、ここに残りたいです。」ゼンゲンが言った。
「解ったわ…」
「満里奈ァ…私も…ここにいたいです。私は、満里奈様に忠義を尽くしたいです。」
アシュラが叫んだ…
「解ったわ!二人に聞くわね…もし、アヴァロー様が、敵になった場合…コウカ殿、ムボン殿、ショウジョウ殿、ゼンケン殿を斬れるわね!これは絶対命令よ…答えて!」
「………満里奈様に刃を向け、天下の為とあれば……迷い無く…斬り捨てます。」アシュラ、ゼンゲンは頷く。
「解ったわ!忠義を尽くしなさい。」
「待って下さい、満里奈様…私も行きたく思います。」フランソワーズが声を上げた。
「私の医療の知識…必ず…必要かと…誰も死なせません。」
「あぁ~フランソワーズ!随行を許す!」
「ランス、クリスチーヌ!ウルカヌス、バッコス、萌、アルクアンシェル達…留守を頼むぞ!」
「出立の時だ!」
20名一行は、ニライカナイの森に向ってグルファクシを走らせる。
「ステンノー?満里奈様は聞かなかったけ
と…どうするの?」リンが馬上で叫んだ。「我々はハマーン様の所に戻ります。」
ステンノーは答えた。
「しかし、私達は、グライアイです。私達は、ハマーン様に忠誠を誓いました。しかし、私達はリン様達を裏切りません。決して…もし、敵対する事があれば…殺してくれて結構です。私達は、リン様になら…斬られても良いです。」ステンノーは言い切った。
「アハハハ…理解したわ!苦しまないように…あっさりと…殺してあげる。」リンは笑いながら言った。
「ありがとうございます。アターナー様」ステンノーは頭を下げた。
「これよりニライカナイの森に入る…バサラ達は先行してくれ…!」レインが声をあげる。
「了解…ハイラ…シンダラ!グラン、ニション、ココル、右近、左近…陣形を組め…」
「先行…ココル、ニション…広域索敵を開始…適時、念話で連絡…」「右近、左近!バックアップだ…!」バサラが!指示を出した。
「森に入ります。」ココルが叫ぶ…
「満里奈様、気を付けて下さい。」レインが満里奈に告げる。
「行くぞ…!」ゴン!…「ぎゃワン!」
全員が振り向く…
そこには、大の字に倒れた満里奈がいた。
「ギャハハハ!満里奈様?なんか…のギャグですかぁ!おパンツ丸見えですよ!ギャハハハ」ヴァネッサが涙目で笑っている。
「何!何!いったぁーい!なんか…あるよ…壁?皆んなは、通れるの?」
「はい、通れますって言うか…ほら!」アシュラが森の入り口に立って…反復横跳びをした。
「うっそぉ!私通れないよ!」満里奈が叫ぶ!「ほら…ゴン!…いったぁ!」
「あっ満里奈様…魔王エナが結界を張っているってバイシャ様が言ってました。何故か解りませんが、その結界に遮られているのでは?」見え無い結界を探るように、シンダラが、手を空中に当てながら言った。
「エナの仕業ですか…エナ…エナ!エナぁ、生意気なー!…そうですか!そう来ますか!ならば私も…」満里奈は両手を開いた!
「ニライカナイの森に命ずる!我の理りを聞けぇ!!」
一瞬の静寂の後…森が蠢く感じがした。鳥が一斉に飛び立った!
「我は理りを与える…いっさいの干渉を無くし…新たな理りを与える…森よ…我に従え…我を敬え!我に従え!我を崇めよ!我の森となれ!」
地面が揺れる…大地が満里奈の願いに答えるかのように身悶えた。満里奈の目が紫色に光った。「空間掌握…無空展開…極刑…卍」満里奈が、叫んだ!その途端、大地が揺れた!木々が揺れる!動物達が狂ったように暴れ出した。
レイン達は、地面に突っ伏す。「まっまっり…なぁ…様、何を…何を…されたので…すかぁ…」レインは叫ぶ。異常とも言える重力…力場…理りが、書き換わる。
「オェー…」全員が嘔吐…痙攣…を繰り返す…その波動に耐えられない、ココル、ニション、グラン達は、白眼をむき…よだれを垂らし、尿を漏らしながから…絶叫し…気絶した。
「バイシャ様!」ラリュンヌが叫ぶ!
「なんて事!結界が破られた…有り得ない!」バイシャは苦悶の表情を浮かべた。
「何故…どんな方法で…結界を破った魔王エナ…!!」
「皆に伝えよ…結界は破られた。エナが動くぞ!最大の警戒態勢だ!警備を怠るなぁ!」
「マコラ!ショウトラ!堀を拡張しろ!曲輪の構築だ!出城の建設もはじめよ」
「ははっ…マコラ…行くぞ…!」
「おのれ!バイシャーァやりおったなー!」
「エナ様…どうされました。」マンジュが聞いた。
「バイシャが、私の結界を破りおったわ!」
「確かに…結界が消えていますね!」マンジュが答える。
「…が時が、来たと考えるべきか?サマン?」エナがサマンを見た。
「確かに…エナ様を縛りつける物がなくなったと…考えた方が良いかと!」サマンが答えた。
「そうだな…散歩に行くか?東へ…南北の結界が消えた…アハハハ!蹂躙するか?破壊をもたらすか!絶望を与えようか?アハハハ!…アハハハ!そうだな死だな!そうだ死を与えように!手始めに、あの裏切り者の浅井を殺るか?私が直々に!アハハハ!これはこれで、愉快だ!」
「…では…参ろうかのぉ!アハハハ」
魔王城にエナの笑いが響き渡った。
「ドラゴンを召喚しろ!ヴァジュ!」
「ははっ…!」
不定期でアップします。寒暖差が激しい日々が、続きます。皆さんも体調管理を万全に…




