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魔法学習

 どうして力を抑えているのか。

 そうアイエルに問いかけたのには理由わけがある。

彼女の深奥部―魔力が生じる根幹ともいえる場所に、何故か鎖のような、禍々しき魔力を発するものがあった。

これを、アイエルが自分でつけたとは考えにくい。これが原因だとすれば、彼女の魔力の流れの不自然さにも説明がつく。


「それとも、誰かにやられたのかな、それは」

「いえ、私は何もされていませんが。それより、魔力の流れは微弱ですが確認できました」

なるほど。記憶にない、か。とても嘘をついているようには見えなかった。


「じゃあ、俺は魔力を扱える側というところでいいんだな?」

「そうなります。ですが、先程の覇気オーラ。魔王レベルが持つ異様な覇気―〈魔王覇気まおうはき〉級でしたが、その魔力の量では不可能なはず…」

アイエルが黙り込んでしまった。


まあ、とにかく。魔力の問題も解決したことだし、さっきから体も軽い。この世界について知らないとな。

「アイエル、さっきの書物はどこから?」

「この家の図書館です。あの、本なら私が―」

「いや、いい。案内だけしてくれ。調べたいことがいくつかある」

「…承知しました。では」

そういってアイエルは一つの魔法陣を描く。


「これは〈空間移動スイシャル〉。空間と空間をつなぎ、瞬間移動が可能な魔法です。この家には侵入者対策で反魔法結界が常時構築されているため、固定魔法陣を使用します。移動権限は部屋の主とその護衛一名のみ。戻ってくる時も同様です。魔力で部屋を識別し、戻ってくることができます。では」

そういってアイエルは魔力を送った。

「いってらっしゃいませ」


あっという間に書物庫についてしまった。随分便利だな。しかし、アイエルは最初よりも固い印象だ。

あれなら、これから過ごしていく上でも大丈夫そうだな。

さて、勉強勉強。


―あれから数時間が経過した。元々本を読むのが好きだったからか、かなりの量を読み尽くしたようだ。

まあ、軽く説明するとこんな感じだ。


 この世界の魔族には魔力の属性があり、異属性の魔法を使っても己の魔力属性によって最高威力は出せない。魔法に異属性の魔力が混ざるからである。

そして魔力と同属性の魔法ー炎、水、風、大地の四属性があるのだが、それに適していれば最大限の威力・規模の魔法行使が可能だそうだ。

ただ例外も存在し、呪いの類や大衆向けの回復魔法

治癒ヒール〉、転移魔法〈空間移動スイシャル〉、飛行魔法〈飛行魔法陣フライア〉などは誰にでも使えるらしい。使用する魔力量が少ないので、実質的に魔力属性に左右されないのだとか。開発した奴は有能すぎるな。


 そして現在、この世界は魔族の連合国と人間の連合国に分けられ、日々戦いが行われているのだとか。魔族の中でも強いものは魔王と呼ばれているそうで、逆に人間であると勇者と呼ばれている。異世界系あるあるの展開だな、と呆れながらも全属性の魔法を覚えていく。

この世界では、魔力属性がわかる年齢が20歳。19歳の身体である俺は属性の判断が不可能。故に全属性の魔法を覚える。夕方までには殆どの魔法行使が可能になっていた。


 問題は、最上級魔法。各属性五段階の強さがあり、魔力の消費量もそれに比例する。

だが、多重魔法陣を描くのにどうしても時間がかかる。魔法行使にかなりの時間を要するようなのだ。

実践では使えないな。とりあえず反魔法結界だけでも常に使えるようにしておくとしよう。

というか、既に夜になっている。

固定魔法陣に魔力を送り、俺は自分の部屋へと戻っていった。


魔法の説明がかなりややこしい。次話も頑張ります。もう少しで戦闘シーンも書く予定です。

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