チームヴァン02
4試合目2戦目が始まる。
1戦目はエラって子だった。確かに実力は他の子よりあった。
アルネだし、名前を知られているヴァンとチームを組んでいるだけあって。
しかし戦いを観ていて契約者持ちではないんだろうなと思った。
まあこれはミストやセレナとの戦いの経験からくるものだから確実ではないけどね。
「あれはヴァンって人だよね?」
2戦目に出てきたのは大剣を担いだ赤髪の竜人。
チームのリーダーだね。
「そうだね。てことはナキの戦闘は観れなそうだね」
つまりセレナはヴァンが勝つと確信しているのだろう。
話によれば火の契約者持ちだし勝つだろうって予想だよね。
まあ多分契約者がいない新入生で契約者の有無をひっくり返せるのはリムぐらいだろうね。
僕が知っている人だと。他にいるのかな?
「君名前は?」
ヴァンが対戦相手に声を掛ける。
「ライン。そっちはヴァンであっているよね?」
「おう!知ってくれているのかそれは嬉しい!」
ヴァンって人は元気だな。なんというか赤が似合う熱血系って感じかな?
僕ら、特にミストとは馬が合いそうにないね。
そうこう考えていると試合開始の合図がなった。
「俺から行かせてもらう!」
その声と同時にヴァンが前に出た。
大剣を大きく振りかぶって走る。
やはり今まで観ていた人たちよりも速い。
契約者の加護、恩恵はそれだけ強いんだろう。
この年齢なら契約者持ちって言うだけで勝てるくらいはありそうだ。
経験が少ない学生だからね。
ラインって子は槍。やっぱり槍使いは多いんだろうね。
そう考えるとリーチで言えば槍にあるよね。
「くッ!」
ラインって子はギリギリで後方へ飛ぶ。
槍ではあの力のこもった大剣を弾くことは無理だろう。
「風よ!!」
ラインが魔法を使った。
風での攻撃というよりは砂埃を起こしたりして妨害するのがメインだろう。
その隙に槍を構えて前に出る。
「ふんッ!」
そんなの効かないとばかりに、火を纏わせた大剣を横に薙ぎ払い風を切った。
炎せいで相手は距離を詰められない。
「考えは悪くない。しかしその程度の妨害は効かん!」
今度はヴァンの番だ。
「フレイム!」
剣に炎を纏わせた。さっきよりも大きく強い炎で。
つまり付与、エンチャントだろう。
オレンジにも近い綺麗な、何と言うか元気な炎だ。
この世界の炎属性はあれが無難なんだろう。
セレナが驚いた様子もない。
僕の紫の雷には反応を示していたし、うん、無難なんだろう。
先ほどと同じように大剣を担いで前に出る。
ラインは先ほどのこともあり、距離をとる。
当然の行動だ。
しかしそれを理解していないヴァンではないだろう。
つまり先ほどとは違う部分があるはずだ。
ラインがいないはずのその場に大きく振りかぶって大剣を地面に突き立てた。
「何を...」
そう思った矢先に前方に向かって炎の線が、地面に描かれるように、ラインに向かって進んでいく。
速い。避けるには時間が足らないだろう。
初見と言うのもあってラインは動きが少し遅れた。
どうにか後方に飛んで足元に炎の軌跡が来るのは避けた。
しかし飛んでいる時も炎は止まらず、着地するだろう場所まで来た。
空中で方向転換できなければ厳しいだろう。
「風よッ!!」
先ほどと同じように風を起こし、今度は自分の追い風として利用している。
しかしその時...
爆発音と共に軌跡から炎の柱が生まれた。
直撃だ。
ラインは炎の柱に包まれている。
隠れて見えていないが大きな負傷を追っているだろう。
炎が消え、どうにか片膝をついて耐えているライン。
しかしそれを見逃すヴァンではないだろう。
その隙に距離を詰め、大剣の剣先はラインの首に当てられている。
「そこまで!勝者ヴァン!」
ここで審判の判断が入り、ヴァンの勝利に終わった。
「大丈夫か?風で避けられたと思い焦ったよ!」
片膝をついたままのラインに手を差し伸べる。
紳士的と言うかなんと言うか。いや良い人なんだろうけどね。
「ありがとう。流石に炎の柱は予想外だったよ」
おお、ラインって人も紳士的だよ。
スポーツマンシップに乗っ取っているというかね。
多分僕やミストなら煽っているの?って感じで不機嫌になりそうなものだけど。
うん、やっぱ僕とミスト似ているのかな?
「結果は予想通りだったねセレナ」
「うん、そうだね。まあでもヴァンの手の内の少し見れたし、良い収穫だったね」
まあこの後当たることになるだろうからね。
でも僕はナキって人と当たりたいし、正直興味ないけど。
「それより次は僕らだね。緊張してきた...」
「ふふ、まあ初めての大会だしね。大丈夫だよレオン強いから!」
セレナは案外余裕そう。ミストはまだ寝ているし、言うまでもないよね。
よし気合入れていこう。
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