完成
本当に冷たい。
でも怪我したら遅いしね。
さてまずは試すことが二つほどある。
何回かトライした時は頭が痛かった。
仮説だけど理由が二つ。
一つは出力。流す電気が強かったのかもしれない。
もう一つは速度。これは流す速度って言うよりは加速させる速度の話。早くしようとし過ぎたのかも。
まあ試してみよう。
一つずつ。どうせ両方弱めることになるだろうけどね。片方だけの問題ならそっちの方が強いって言うか有用性が高まるからその方がいいからね。
とりあえず一つずつ。
「よし、じゃあまず一回目よろしく。普通にやりあってもらえれば助かる」
「ああ。なら行くぞ」
そう言ってミストは間合いを詰めてきた。
うん、ミストはいつもこう言う感じ。
セレナは攻めさせてそれを流して機転を作るって感じだけど、ミストは逆。
攻めて攻めて相手に隙を与えない。
自分のペースに持っていく。
そう言うタイプだ。
氷の棒同士が打ち合う。
いつものような金属音は出ない。
僕は防戦一方。弾く、流すのに精一杯。
だから次の一撃は力を込めて払う。
上手く行った。
今までの連撃を弾いていた時よりも大きな隙ができた。普通にはこの隙でやり返せない。
それほどの隙を与えないのがミストだ。
でも思考を加速できたのなら対応できるはず。
まずは出力だけ落とす。
出来るところから上げていけばいいんだ。
半分くらいにしておこう。
「くっ!」
間に合ってはいる。
タイミングも間違ってない。
でも頭痛によって攻撃への転換がうまくいかない。
動かすまではよかった。
早すぎるのかもな、やっぱり。
これは予想通り両方だろうな。
「失敗か?」
「うん、今までの中では1番成功には近かったけどね。動き始めまではよかったし」
「そうか。ならもう一回やるか」
「うん。お願い」
.
.
.
「また失敗か?」
「うん、ごめんね。次がラスト。
これでもダメならしばらくは諦めかな。
理由が見当たらない」
「試行回数の問題は?」
「それもあると思う。でもそれなら日頃から慣らしてからまた今度頼むよ。どっちにしろ次がラストで大丈夫」
「ならいいけどよ」
「うん、でもごめん。ちょっと休憩」
「あいよ」
連続で使うと頭が痛いのが続く。
多分使いこなせても多用はできない。
一瞬一瞬。細々と少し使うような感じかな。
常時ってよりは本当にヤバいと思った時。
「レオン大丈夫?」
「うん、少し頭が痛いだけだよ。休めば治る」
「ならいいけどさ。それ本当にやって大丈夫なの?」
「うん、契約者が教えてくれたし、危険ではないと思う。いや危険なんだけどさ、頭痛くなるし。
でもだからって死ぬわけじゃない。訓練がきついのと同じだと思ってる」
「それならいいけど。ほどほどにね?」
「うん、次でやめとくから。心配してくれてありがとう」
「いえいえ。それじゃ頑張ってね」
「よし、ミストよろしく」
「ああ」
今度はどちらも落とす。両方を解決して挑む。
これでダメなら積みだよ。
剣戟は同じように繰り返される。
これはまあミストの配慮だろう。
とりあえずは型にはめた練習から。
よっし、いまだ!
弾いた後すぐ切り返して攻撃をしてきたミストの氷の棒を弾いて、ミストのは右肩をついた。
「え?」
成功した。頭も痛くない。
よろめいて立ち直ったミスト。
「やったな。成功だろ?」
「うん!やっと成功だよ。」
「やっとって言う割には早かったんじゃないか?」
「まあ、他に試した人がいたならそれよりは早い自信は少しあるけど」
「だろ?まあなんにせよよかったな」
「うん!」
僕の奥の手の完成だ。
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