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教国について

お昼を挟んで僕らは午後も同じように訓練してた。

僕対セレナも何度かやったけど、勝てたり、勝てなかったり。


2人に対しては負けの方が多いかな。

全く歯が立たないってわけでもないけど、基本的には僕が負ける。

上手くいったら勝てるって感じ。

ミストに関しては最初の一回しか勝ててないし。


まあ訓練なんだから勝ち負けじゃないんだけどね。

そんなこんなの訓練をこの日から三日間行った。

やってることは毎日同じ。

正直後半は伸びを感じなかった。


そりゃ僕が背伸びしてギリギリ勝てる!って感じだった2人が僕の戦い方に慣れてきたからね。

初見だったから通用したみたいなところがあったし。レパートリーを増やそうと思ったよ。


まあそんなこんなで学院生活最初の一週間が終わったわけでやっと二日間の休みだ。

これと言ってやることはないんだけどね。

自主練をするかなくらいだよ。思い浮かぶの。


そう考えながら休み初日の朝、布団から出れずにいた。まあやることもないし良いかなと思いつつダラけていたよ。

思えば今までが結構怒涛の日々だったからちゃんと休めるのはこの世界に来て初かもしれない。

正確に覚えてないけど。


「おいレオン起きろ」


え?僕?せっかくの休みなのに。

そんなことを思いつつ身体を起こす。


「おはようミスト。どうしたの?」

「言ったろ?ギルド行くぞ」


あーそう言えば、休みの日にクエストだか依頼だか忘れたけど、ギルドってとこでそう言うのを受けて魔物狩りでもして練習しようって言ってたな。

すっかり忘れてたよ。


「ごめん忘れてた。準備するよ」

僕とミストは街に出た。

場所はわからないのでミストについていく。


いつまで経っても街の形状?と言うか道を覚えられる気がしない。数えるほどしか街に出てないからなんだけどね。でもわからないから出ないってのもあるよね。


しばらく歩くと教会のような造りの大きな建物が見えてきた。


「あれがこの国のギルド」

「そうなんだ。でかいね。それにこの国の?」


他の国にもあるってことなのかな?

「ギルドってのはまあ国にそれぞれある。

正確には同じような役割のものがほぼ必ず国にあるってことだな。うちの場合はギルドって呼ばれてる」

「なるほど」


てっきり国とは関係のない独立したギルドって言う団体が各国にあるかと思っていたけれどそうじゃないらしい。

「ないところもあるの?」


「ああ。国によってはない。代表的なのは教国だな。あそこは教会が主体の国だからな。全て直属の騎士が動く。まあある意味、国の軍力で守りきれている。全て解決できていると言う点では優れているな。まあ一つの武力が制圧しているような状況だけどな。それに本当に全てを解決できているならな」

「きな臭い国だね」


話を聞いてるとやはり良い国には聞こえない。


「きな臭いんじゃない。事実あの国はおかしい。

俺らからしてみればな」

「どうおかしいの?」

今まで詳しく聞いたわけではないしこの際ちゃんと知りたい。


「まあ別に急いでるわけじゃないしな。話そう。

そうだな。まずは亜人差別。あの国は人以外を人間として扱わない。奴隷がいる国だ。まあ奴隷が完全にいない国の方が少ないわけだが、あの国は異常。

この点で既に俺らの敵だな。竜と人の国である俺らの国には竜人がどの国よりも多く住んでいる。その竜人を差別対象にしているんだ。もちろん俺らからしたら敵対国。まあ実際にはまだ手を出されてはいない。だから怪しい止まりだな。表立って敵とは言い切れない」

「亜人差別…僕には何故差別するかわからないよ。

何も変わりないじゃないか」


「まああそこは聖王を神として信仰しているし、信徒つまりは信仰している人にしか神聖属性やその精霊である天使と呼ばれるものと契約できない。

つまりは聖王のせいだな。まあ王たちのことは俺らにはわからないし、どうにもできない」

「そうなんだ。とりあえず警戒しておくに越したことないね」


「ああ。後は人体実験をしているって噂がある」

「人体実験?」

「ああ。人間は基本魔石を持たないのは知っているだろう?」

「うん。知ってるよ。魔力を頻繁に使うから生成されないって」


「ざっくり言うとそう言うことだな。だがそのはずなのに強かったかつての騎士の遺体を聖体として具現武装を作ってるって話だ。実際がどうかはわからないが教国がとんでもない具現武装を保有してるのは事実。つまりはそう言うことじゃないのか?って話だ」

「ますます怪しいね」


「ああ。だから各国警戒している。

俺が知ってるのはそんくらいだ」

「教えてくれてありがと」

「別に。俺はこの国の騎士になるつもりだ…だからそのためにはこんくらい教えるのは当たり前。

将来殺さなきゃいけない国かもだしな…」

「ミスト…」


そういうミストはどこか遠くを見て儚げな表情をしていた。



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