騎士道とV種
「ま、まあ切り替えて行こうよ!次やりたい子いるかな?」
フィーがみんなに声をかける。
空気が重い中言い出すのは難しいしね。
ただあの後ってのもあってみんな言い出しづらいよね。
「僕リムさんとやりたいです」
そんな重い空気で言い出したのは、肌の白い子だった。普通の白いとかじゃない。本当に白に近い。
「あの子は…」
「確か神楽迅くんだったよね?魔族の」
そう魔族。と言っても別に悪いイメージはない。
魔とつくから悪いやつと言うわけではない。
国にもよるのかもだけどね。
公国は魔族の国である魑魅國と同盟を結んでいるし、他の国に比べても友好的なのかも。
それと全体数が少ないから珍しいね。
「魔族の戦闘か。初めてみるな」
「そうだね。あまり見かける機会もないしね。
彼らは閉鎖的だから」
相手はリム。確かメルド家の子だった気がする。
ロウと同じ髪の色の竜人だ。
「いいよ。やろう迅!」
「はい!」
嬉しいそうな反応をするなあの子…
「リムは慕われているからね。それにテンペスタを目指す騎士…見習いだし、戦闘スタイルも性格も騎士らしいと言うかそのものだよね」
「じゃあ両者準備!」
迅は刀。
リムは槍を使うのか。
「この国の騎士、特にテンペスタは槍を使うからね。それを目指すリムは槍を使うんだよ」
「テンペスタって具体的にどんな部隊なの?」
特別遊撃部隊と言われても何なのかわかっていない。
「特別遊撃部隊テンペスタって言うのは攻める時は公国の1番槍であり、守るときは国の盾となる。
あとは命令できるのはリンドヴルム公だけ。
独立してる一つの組織なんだよ。
またその戦い方は飛竜に乗って戦う。だから槍なんだよね。騎竜隊の精鋭ってところかな」
「なるほど。国の中で1番強いってこと?」
「そうだね、一個の隊としては最強だね。
それにみんな竜に乗ってるってのもあって国の象徴的な部隊だね」
「そうなんだ。ありがとうセレナ」
それを目指しているってことはリムはそれなりに強いのか。
「準備はいい?じゃあスタート!」
先に動いたのは迅。
刀を鞘から抜き、切り掛かった。
リムはそれを槍で弾く。
「鮮やかだな。それに槍で弾くなんて」
「それがリムの強み。というより今のリムにはそれしかない。リムはあまり魔法が得意ではなくてね。契約者もいないから…。逆に槍の技術だけで、子供とは言え魔族の一撃を弾く技量は凄いよ」
魔族は他の種族に比べ、身体能力も魔素の扱いも上手い。それに対して槍の技術だけで返すのは流石としか言えないな。
「流石は迅。速いし重い一撃だね」
「それでもリムさんには一撃取れてません」
「そりゃそうだ。負ける気はないからね」
「いくよ」
今度はセイッと言う掛け声と共にリムが仕掛けた。
速い。槍を何度つく。
綺麗な槍捌きで攻める。
しかしそれをギリギリで避けたり、刀で防ぐ。
「魔族の実力を持っても返すことはできないのか」
「あの子はまだ実力はそこまで高くないみたいだね。あ…」
その瞬間リムの槍が迅の左肩に刺さる。
「迅ッ!」
血相を変えて、歩み寄ろうとするリム。
「まだまだ甘いですよリムさん」
しかし迅は霧になって消えた。
実際は槍が刺さっていなかった。
槍を離してしまっていた無防備なリムに対して、刀を頭上に上げ、斬りかかろうと詰める。
「甘いのは迅だよ!」
ッハ
その掛け声と共に迅の腹に拳を打ち込む。
流石だな…
そこで迅は膝をついた。
「こ、降参です」
「勝者リム!」
「ねえ、セレナ最後のって…」
「あれは魔族、V種の固有魔法である霧化だね。
まあ厳密には幻惑魔法なんだけどね」
肌の色からもわかっていたけど、あれがあの子がV種か。
ロウを竜人って書き直しておきました。
色々な人書くの楽しいです。
何書いたかとか覚えておかないと…
結構難しいですね。この設定書いたっけ?とかあって。頑張ります。
評価、ブクマよろしくお願いします。




