先手必勝
「レオンから仕掛けてきていいよ?本気でね。どんな攻撃も耐えるから」
まあそりゃそういう対応されるよな。
向こうからしたら赤子と同じ。
戦うと言うより遊ぶみたいなもんだよな。
一本取れるとしたら、油断をしている一撃目だな。
さて、どうしたものか。
とりあえず身体強化。
それに剣も構えて。うん、妙に親しみがある。
シュガールの記憶のおかげだろうけどね。
それで僕が今から試すことは一つだけだよ。
自分を精霊に近づける。
魔素によって、精霊を具現化できるなら、その逆もできるのではないか?
つまり肉体を魔素に返すようなことも。
その上でその魔素を雷に変換する。
雷は速いし威力も高い。攻撃手段としては中々のものだよね。
僕がやりたいのは、下半身だけ魔素と言うか雷にして動きを速くする。んでその間に実体化している上半身で斬りつける。
これ上手くいったら神速の剣士なんじゃない?
人として最強な気がする。まあ成功させなきゃダメだけどね。
大事なのはイメージ。そうだな、リニアモーターカーとかそれっぽいね。自らが雷の槍になるような気持ちで斬りかかろう。
技名も決めた。まあ声に出した方がイメージも実現しやすいだろうし。やってみよう。
「いくよ、リン」
「「雷速」」
気がついたら斬りつけていたよ。マズいな。身体も技も成功しているし、ついていっているけど。意識がまだ対応しきれてないよね。
まあ初手にしては上手くいったね。まさに閃光、雷自身のような気がするよ。
「な!?」
うん、驚いてくれているし、満足かな。
「やっぱ耐えられちゃうか!正直本気で斬るつもりで挑んだんだけどな!」
「いや驚いたよ!王である私が咄嗟に守りに専念してしまうほどにね。でもまあ初めてにしてはって感じかな」
お世辞なのかわからないけど、一応褒めてくれたっぽいね。通用してなさそうだけど。
「コンセプトもそれを実現できるのもいいよ。
でも速いだけじゃ斬れないよ!
威力が足りないよ!やりたいことは出来たんだろうけどね。」
ま、この世界の神みたいな存在である王を斬れるとは思っているほど自惚れてはないよ。
「それに、もう身体動かないでしょ?」
そう言われて気づいたよ。
足が動かないんだ。
「魔素に変換した後遺症と言うか一時的な麻痺だね。まあでも鍛練さえ積めば、麻痺も持続時間も解決できるよ!」
「そっか、ありがと。頑張るよ」
「うん、死ぬ気で頑張ってね?確かに鍛練でどうにでもなるよ?でも実戦で使えるようにできた人は誰もいないからね」
「まあシュガールの恩恵を受けたレオンなら違うかもね?期待してるよ。王として」
「そう!そう言えばシュガールが記憶?をくれたんだよ。それであの技を使えたんだ」
「なるほど、シュガールも期待してるってことだよ。もちろん私もね」
うん、シュガールって人を余り理解しているわけじゃないけど、なんだかんだ気を遣ってくれている気がするし、もちろんリンも。
この2人が力を貸してくれているし、なんでも成し遂げられる気がしてきたよ。
「さあじゃあ実戦はやめて鍛錬しようか?まずは魔法について!!」




