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最初の一歩

「いや魔法なんて急に使えるようになるの?

使える気しないんだけど…」


今、僕は非常にまずい状態だ。

魔法を使わなければ帰れない。

しかしそんな経験もないし、魔法なんて概念自体持ってなかったんだ。


「もうそんな不安そうにしないの!

大丈夫!絶対できるから。だって閃皇の恩恵を受けていて、体は竜帝である私が用意した!それにレオンは世界で1人だけの星属性の契約者を持ってる!

ほら使える気しかしないでしょ?」


「い、いやー…」

うん、字面だけ見るとね。使える気しかしないし、これがもし他人なら僕も「絶対できるよ!」って言っている場面だと思うよ。

しかし、いざ自分のこととなると自信はないよね。

だって本人である僕が使える気もしなければ、イメージもわかないんだもん。


「うーん、そうだね。まずは魔素の使い方を理解しなきゃね。と、言ってもお風呂に入れてたってことは魔道具使えてるんだし、実際はもう魔法を使うっていうことの半分くらいできてるんだよね」

「え、そうなんですか?」


なんだなんだ、急に使える気がしてきたぞ。


「うん。なんだろうな、魔道具の作動と魔法を使うことの差は、媒介が自分なのか魔道具なのかって言うことしかないんだよ。やってることはほぼ同じ」


「なるほど、そういうことならできる気がしてきたような気もする。でも実際にどうすればいいの?」


「今回は身体強化魔法だから…とりあえず自分の体に意識を向けて?最初は大変かも知れないけど、慣れると筋肉に力を入れるのと同じように、魔素を込めて身体強化できるようになるよ。ささ、とりあえずやってみよう。初めは片腕だけでいいよ」


なるほど。上手な説明だな。おそらくこの世界では魔法が生活の人生の一部分となっているだろうから、筋肉に力を入れるようにって言う表現は正しいんだろう。

誰もそんなこと教わらないし、当たり前のように行うことだからね。うん。


まあでもそれを異世界人の僕が容易くできるかと言うと難しい気もするよね。


片腕だけで良いって言ってたし、とりあえず右手に力を入れてみることにした。

うーん、普通に力を込めてるだけだ。変化もない。


「ねえリン、何かコツってある?」

「コツ?そうだなー、血の流れを意識することかな?拳を強く握ったりすると、血流が自分の脈がわかるでしょ?その感覚と魔素を流す感覚は似てるの。だからそれを意識しながら何回もトライしてみよう?応援してるからさ!」


うん、速攻できるようになってみせる。

説明やコツも分かりやすいし理解できた。

何よりリンに応援された。

やる気がでるに決まってるよね。

.

.

.

何時間とは言わないけれど、まあ多分1時間半以上は繰り返していたんじゃないのか。

やっているうちに段々とこれってたったの数時間で修得するもの?って疑問に思いながらやっていたよ。

最初の30分くらいで魔素が流れている感覚って言うのはわかったんだよ。でもそれだけで魔法にはならなかった。

1時間くらい経ってかな。心が折れそうになったよね。たったの1時間?って思われるかも知れないけどさ、片腕に1時間力を込めているだけだよ?

飽きると言うか、まあ心折れるよね。


でもリンの方見ると微笑んでくれるし、ちょいちょいそれでやる気を出してた。そりゃ女の子が見てくれてるんだよ?しかも微笑んでくれてる。天使じゃなくて女神だったね。


そこから30分以上はたったと思うよ。

詳しくはわからないけどね。

その時やっと、一瞬だけ腕がほんのり光ったんだよ。一瞬だったのは多分驚いて、力を抜いちゃったからだろうね。それよりも…


「リン!い、今できてたよね?ね?」

「うん!できてたよ!少しだったけど、一回できちゃえば、もうマスターしたようなもんだよ!」


うん、やっぱりできていたらしい。重要なのはイメージだったね。色々試してみながら頑張っていたんだけど、魔素の流れを意識するのは前提で、その後は力を込めるんじゃない、身体を強化するって言う明確なイメージだったんだ。


「もう一回やってみるよ!」

大切なのはイメージ。今からやるのは身体強化。


「うん!繰り返しやっていたら…え?」

「どう?ちゃんと全身の身体強化できてる?」


「できてるよ!凄い!二回目で?応援はしてたけど、流石に今日完璧に使えるようになるとは思ってなかったよ。

ああは言ったけど、初めて魔法を覚えるのに数時間なんて普通ありえないよ!!」


おい、話が違うぞ。見事おだてられたってことか。

「さっすが!三人の王が認めただけあるね!こんくらい軽々やってのけてもらわなきゃ!!」


「全然軽々じゃなかったよ…できない!終わった!と思いながらやってたよ。リンが応援してくれてなかったら多分できてなかったよ」


「嬉しいこといってくれるね!「多分」さえ無ければ完璧だったよ?」

「そこは…勘弁してほしい。恥ずかしいからさ」

「まあ修得してくれたことだし、良いでしょう!」

よかった、許されたようだ。


それよりも…

「お待たせ、ニドヘグル。じゃあ飛ぼうか!」

すみません。

私の大好きなゲームが発売されたため1日1話が限界かもしれません。

と思いましたが近々書き溜める時間を取れる可能性が高いので多分読んでくださっている方からしたら何も変わりません。

私の心持ちの問題ですね。

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