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日常の終わり

 禁忌、それはどこの世界でも一つや二つは存在する。そしてその禁忌の実験には身寄りのない者が巻き込まれる。嵐のように現れ、通り過ぎ、そしてその後の人生を大きく狂わせる……



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 いつものように山を歩き、食べ物を探す。運が良ければ木の実や植物、魚や動物の肉が手に入り、逆に運悪く何も手に入れられなかったのなら今日を飢えて過ごすことになる。


 街に行けば色々な人に食べ物を貰えたりするらしいが、名前も何も無い見知らぬ人間が城壁内の街に入れるはずもなく、こうして山や森などで食べ物を探すほかないのだ。



 運良く大きな魚が罠にかかっていたため喜んで捕まえ、住処に持って帰る。何人かで共同で生き延びているから、獲物は基本分け合うことになっているのだ。






 住処に帰ると、普段とは違う匂いがした。仲間たちの匂いではなく、誰か違う人間達の匂いだ。



「やぁ、そこの君」



 後ろから急に声をかけられ、驚き素早く振り返る。汚れひとつ無い真っ白な服の、背の高い男がそこに立っていた。



「……誰」


「そんなに警戒しないでよ。僕達はラグナ教。君たちに会いたくて、ここに来たんだよ。君の名前は何?」


「名前は無い」


「そうか……じゃあ好都合だね」



 一瞬男の目が鋭くなった。まずい、と思って逃げようとする。が、その前に体から力が抜け、倒れ込んだのが分かった。



「……名無しだ。連れて行け」



 男のその声を最後に、俺の意識は闇へ落ちていった。






「……聖域を起動。根源抽出」



目が覚めるとそこは青白い天井をした部屋だった。ゆっくりとあたりを見回そうとするが首が動かない。仕方なく目であたりを見まわす。


意識を手放す前に見た男と似たような格好をした何人かが、俺を取り囲んでいる。どうやら俺は何かに縛り付けられて、横たわっているようだ。



「魂改変、開始」


「…………ッッッ!!!」



言葉にできないような痛みが身体中を襲い、耐えきれずに再び俺は意識を手放した。

読んで頂きありがとうございました。


「面白い」「続きが気になる」など思っていただけると嬉しいです。


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