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3.気まぐれにゃんこは人に出会う

 棒が倒れた方向にまっすぐ進んで行ったら入り組んだ森から道に出れた。人間の足跡もあるから人間も通ってるみたい。


「この線なんだろ〜?後この変な足跡も…?」


 なんかUって形の足跡にずっと続いてる線の後があるな〜?

 それは一般的には馬車が通った後だがまおは今まで馬車を見たことがないためそれは分からない


「道に出れたしどっちか進んだら人間のいるとこ出れるよね!どっちに進むかはまた枝で決めよっと!」


 僕はカラカランと棒が右に倒れたので右に進むことにした。

 街とかに出たら何しよっかな〜?美味しいものとかあったら食べよっかな?


「……あれ?」


 道を進んでいると何か変な形の車みたいなのが止まってる。あれなんだろ?

 僕は好奇心が抑えきれずその車っぽい何かに近づいていくと、テレビで見たことある動物がいた。


「わぁ〜、確かウマって動物だ!おっきい〜!」


 ウマは僕の方を見てなんでか凄く警戒してきてた。あれ?なんでこんなに怖がられてるんだろ?向こうのが体大きいのに?


「おい、何してんだ!うちの馬に悪戯すんじゃねぇぞ!」


 ウマのその様子を見ていると茂みの方から顔の怖いおじさんが出てきた。


「いたずらは別にしてないよ…?勝手に怖がられただけ!」


「嘘つくんじゃねぇ!その馬はゴブリンぐらいならむしろ蹴散らしていくぐらい肝の据わったやつだ!何もしてないのに怖がるわけないだろうが‼︎」


 ゴブリンが何か分からないけど僕何もやってない!


「嘘じゃない‼︎」


 このおじさん嫌い…仕方ないじゃんウマが勝手に怯えちゃったんだから…と僕は思いながら頬を膨らませた。


「お前親はどこだ?ガキはさっさと親のとこ帰りな。どっかで馬車休ませてんだろ?」


「……馬車ってなーに…?」


「はぁ⁈馬車って目の前にあるこんなやつじゃねぇか⁈馬に引っ張ってもらって動かすんだよ」


「これが初めて見た」


 へぇ〜これ馬車って言うんだ!車はウマがいなくても動くけど何に引っ張ってもらってるんだろう?

 そんなことを考えているとおじさんは少し考えた後僕に聞いてきた。


「お前…もしかして1人でここまで来たのか…?この森は滅多に出会わんがクラッシュベアとか大型のモンスターも出るから子供1人で来るものじゃねぇぞ…?」


「クラッシュベア…?」


 クラッシュベアってなんだろ…?大きいって言ってたけど…もしかして洞穴で見たクマのことかな…?


「おじさん、クラッシュベアってこの馬車ぐらいおっきいクマ?」


「あぁ、そのくらいおっきい熊型のモンスターだ。もしかして出会ったのか…?」


「昨日の夜洞穴であって必死に逃げたり反撃してたら壁が崩れて埋まってた」


「お前、運が良かったな……ん?ちょっと待て、夜に洞穴…?なんでそんな時間にそんなとこいるんだ?」


「寝床探してたら丁度いい洞穴があったから!」


 僕がそう言うとおじさんは急に目と目の間辺りを押さえて黙っちゃった…何か変なこと言ったかな…?


「お前1人なら街まで送ってやろうか?俺の行き先はアルベスト王国だから冒険者ギルドで子供でも出来る仕事場もあるし宿も多いからな」


「アルベスト王国…?冒険者ギルド…?仕事場…?宿…?」


「………お前まさかそれら全部分かんねぇのか?」


 素直に分からないと答えるとおじさんはアルベスト王国は冒険者が多くモンスターに強い国らしく、冒険者ギルドではたくさんの強い人達が仕事をしていて、宿は特にアルベスト王国で特におうちが決まってない人が泊まるところらしい。

 人間だったら当たり前に知ってることだったのかな?タツミだったら知ってたのかな?(※知ってるわけが無い)


「じゃあ、とりあえずそこに行く!」


「じゃあお前は馬車の荷台にでも乗っとけ。後2時間もすればアルベスト王国に着くからな」


 そして僕はアルベスト王国に向けて馬車で移動することになった。


▶︎元にゃんこは《スキル:跳躍》により荷台の屋根に飛び乗った。

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