ロ3*運命の日
この日がなかったら、
この日ずっと家にいたら…
何回も何回も後悔した。
この日がこれからずっと先の
うちの運命を変えたと思う。
それからも、
健とは毎日メールして、
春休みの間、何回もみんなで遊んだ。
公園行って走りまわったり、
小学校行って遊んだりとか
いっぱいいっぱい5人で遊んだ。
そんなある日…
未来から誘いのメールが。
いつものメンバーで健の親友の久場さんのお家に行って
遊んでるから来ないかー?って内容だった。
うちから、みんなの所に行くのは、初めてで…
喜んであそびに行った。
「おっ!来ましたかー!!」
「未来!来ましたよー!!」
「えと、この人が久場さん!
未来達の2歳上で今年高校生。」
「まじー!よろしくです!」
「うん。よろしくねー。」
それから、ゲームしたり
わいわい騒いだり…
とっても楽しくて
時間があっという間に過ぎて
いつのまにか夜になっていた。
「久場さーん、未来眠たくなってきたー
押入れ入っていいー?」
「いいよー」
「ねー、未来?押入れって?!」
「ほら、あそこ!いい感じの温度で
しかも下にお布団あるから最高よ
一緒入ろーか?ギリ2人入るよ」
「うん。入るー!」
押入れの中に未来と入って
初めは、騒いでいたけど…
いつの間にか眠っていて
気がついたら久場さんに起こされて
お部屋に戻ると…
「久場先輩!お酒持ってきたよ」
「おっ!理子ナイスだぜー」
「理子??」
「一応、久場先輩の次期彼女っす!」
「理子ー!久場は、渡さないよー
雛の大事な愛しの彼氏ですからー」
「冗談さー雛!理子は遊びに来ただーけ!」
この時に初めて久場さんと雛さんが
付き合ってるって知って
周りを見てみたら
うち、未来、健、久場さん、雛さん、理子さん
だけになっていて…
しかも、ビールと缶ジュースが
たくさん用意されていた…
「未来!れい!一緒飲もうぜ!」
「久場さん…遠慮しときまーす」
「未来にしては、珍しいなー」
「コップ1杯だけ飲もうぜー
未来もれいも飲むだろー」
的な感じで、周りの雰囲気に乗せられて
ビールを1杯飲んでいたんだけど…
意外にとっても美味しくて
ゆっきりだけど、1杯あっさり飲みきって
そしたら、未来が残してて
うちが飲むことになったんだけど
久場さんが一気コールするから
なんか一気飲みする事になって
普段でも苦手な一気飲みで
ビールを半分ぐらい飲みきった…
「れい、ナイスだねー!
あっ!雛、そろそろ帰らなきゃ」
「じゃあ、送ってくるよー」
「久場さーん!理子もー!!」
「じゃあ、健!2人送ってくるから
そこでにーぶいしてる未来寝かしとけ」
「ほい、りょうかーい」
『いってきまーす』
「おーい、未来!お布団行くか!」
「うーん。眠たい!」
「はい立てー!
れいも眠るかー?」
「れいは、まだ元気!」
「おっけい待っとけ!」
「れーい!」
「はーい?」
「ファンタと混ぜたのも飲むか?
地味にめっちゃウマいぜー。 」
「どーしよ…」
「飲んじゃおーぜ!」
「ぅーん…」
...カラン
「はい!どーぞ」
「こんなに飲んでいいものか…」
「大丈夫!ばれない!
今日だけさー最初で最後!」
「んじゃあ…飲んでみる!」
「美味しい?」
「めっちゃ美味しい!」
「じゃんじゃん飲みー」
「ありがとー。
てか、眠くなってきた」
「じゃあ、未来んとこ行くか?」
...ガチャ
「あっ、ちょい待っとけ!」
「ほーい。」
『ただいまー』
「おかえり、あれ?理子先輩
帰らなかったんすか?!」
「鍵忘れたんだとさ」
「すみません…」
「なんだったらちょいゆっくりしてから帰るか?」
「久場先輩!いいの?!」
「ちょっとだけならなー
ってあれ?健、れいはー?」
「そこに座ってますよー
ん?!いない??! 」
「あっ、いたいたー。
れいちゃん寝っ転がってるよ」
「理子さん、ナーイス!」
「健、毛布押入れの上からとって
れいに、かけてあげー。」
「了解っす!俺、押入れで寝てい?」
「えー、ちょっとだけならまあいいよ。」
「よっしゃ!」
......
「おっ、れいちゃん起きた!」
「まじだ!おーい!!」
「おはようです。」
「れいちゃん!残り飲んじゃって!
理子そろそろ帰らなきゃヤバイ!」
「了解でーす。」
「じゃあ、理子送ってくるわ」
『いってきまーす』
「いってらっしゃいですー」
...ゴクン
「おいしー
けど…眠たいなー
押入れの中でちょい眠ろっ」
...ガタン
「ん?!!」
「あれ?誰かいるー?未来ー?
少しおじゃましまーす。」
「違う違う!健だよ!」
「あれ?そーなの?まーいいや。」
「嫌!良くないって!!
こんな中に2人でいたら
俺の理性ふっ飛ぶって!
お願い出てってさー。」
「知らなーい。うち眠たいのー。
じゃあ、健が出てさー」
「俺、奥だから出れないし!てか近いって!」
「あ、ほんとだー。目の前に健の顔があるー。」
「って…もしかしてれい、酔っている?!」
「知らなーい」
「まじかよ……」
「まじっすよー!!」
...ゴクン
「れい…キスしていい?」
「わっからーん!」
「わからんっていいの?!」
「わっからーん」
「次わからんって言ったらキスするよ」
「わっからーん」
「意味わかる?!オッケイしてるんだよ?!」
「わっからーん」
「まじ……本気次言ったらするよ」
「わっからーん」
「本当にするよ?」
「わっからーん」
「ごめん…。酔ってるのわかってるけど…
俺、もう我慢仕切れないよ…。」
「わっからーん」
...チュッ
「れい?もう1回していい?」
「わ、わっからーん」
...チュー
「れい、ごめんな。」
「スースースー」
「れい?!寝ちゃった?」
「スースースー」
「まじかよ…」
...ガチャ
「おーい!健?どこ?」
「久場さーん、ここー!」
「お前ら何してんのか?」
「ちゃう!とりあえずヘルプ!
れい、こっから引っ張り出して」
「おーい!れいちゃーん!起き!」
「ふあ、久場さーん?おはようです。」
「とりあえず、こっからでー」
「ういっす!出まーす」
......
「そういえば、未来はー?」
「まだ、寝ている!起こしてくるよー。」
「健、てんきゅーな。
てか、れいちゃん寝ぼけてる?」
「一応、目覚めて来ました…!
てか……あっっ!!!」
「れいちゃん、どした?」
「親に電話していない……」
「今すぐ電話しー!」
「ほいっす…」
...プルルルル
「もしもし…」
「おい、れい!!今どこな?
なんで電話してもとらんわけ?」
「今、未来のおばさんの家です…
寝ていました………」
「お前は、馬鹿か?!
今すぐ近くの目立つ
建物言え!!道の説明し!
今すぐ迎えに行く!」
「えっ……」
「早く!!」
「未来ー!ヘルプー」
「えっ、未来知らない!
ここどこよ!説明とか無理!」
「早くしなさい!」
「未来~」
「わかった、わかった」
......
「的な感じですね」
「はい、わかった。」
「では、すみませんでした」
「いえ、悪いのは、れいだから」
「はい…では…。」
「あー!怖かった!」
「ごめん!未来!!」
「れいちゃんもお気の毒で」
「久場さん、今日はありがとでした!」
「いえいえ。」
「それじゃ、ばいばーい」
『ばいばーい』
...ピロン
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あのさ…れい
謝らないといけない事があるんだ。
俺、実は、梨花と付き合ってるんだ…
でも、俺は本気でれいを
好きになってしまったかもしれない。
付き合っているのにキスしてごめん。
れいのファーストキス俺が奪ったんだよな…。
付き合ってもないのに、しかも
酒飲んで酔っ払って意識あやふやな
れいに無理やり何回も……
本当にごめんな。でもな、れい。
俺は、れいの事本気で好きだ。
こんな俺を好きになりはしないよな…
もしかしたら、嫌いになるかもな…。
それでも、いい。
れいの思った事正直に言って。
嫌いなら、嫌いって……
返事待ってる。
長々とごめんな。
健、ごめんね。
うちは、まだ好きって気持ち
よくわからないんだ…
でも、健とメールや電話
出来なくなるのはとっても嫌だし
会って遊べなくなるのだって嫌だ。
うちの中で、健が
大事な人になってきているのは確かで、
でも、友達としてなのか異性としてなのか
それは、よくわからなくて…
うちは、正直言って
まだ本気で人を好きになった事がない。
周りに言われて、かっこいいよねー。
確かに優しいねー。で好きなのかな?
って思った事はあったけど…
それは、たぶん、好きとは別だと思う。
だから、まだ、返事は待って欲しい。
今は友達としてたくさん遊びたい。
でも、返事は健が梨花さんとの関係
しっかりしてからしたい…。
健は、梨花さんの事好き?
それは、うちに対する気持ちと同じ?
それとも、それ以上に大きいの?
色々聞いてごめんね。
そして、うちこそ
長々と失礼しました。
ありがとうな。
俺は、れいにとっての
嫌いな人じゃなくて大事な人
ってだけで、めっちゃ嬉しい。
俺にとって、梨花は大事な人だ。
正直言って、俺は梨花も好きだ。
でも、俺の中でれいの存在は、
すごく大きくなっていて…
梨花とれい、同じぐらい好きなんだ…
だから、すごくすごく迷っている。
ごめんな。自分の気持ち、
はっきりさせてから言うべきだったよな。
れいの言うとおり今は友達でいよう。
俺の気持ちしっかり決めたら
れいにきちんと伝えるから…
それまで待ってて。
こちらこそ、ありがとう。
ゆっくり、ゆっくり決めてね。
きちんと待っているから。
それじゃあ、今日は遅いから
もう寝ようね。
おやすみ。
また今度メールしてさ。
おやすみ。
本当にごめん
またなー。