ロ2*出会い
あの人と出会ったのは、
うちがまだ中学1年生の頃。
まだ、きちんと人を好きになった事なんてなくて
恋なんてわからなかった。
だから…
きちんと気持ちがわかってなかった…。
「れい、れい、れーい!」
「あっ!未来発見!!」
「久しぶりだねー」
「だからさ、久しぶりー」
未来と会うのは、何ヶ月ぶりだろう?
未来は小学校に出来た唯一の大親友で
中学校は、別になってしまったけど…
ちょいちょい遊んだりしている。
今は、中1の春休みで、
あと1週間ぐらいで2年生になる。
それで今日は、未来の学校の友達を
紹介してくれるって事でカラオケに
来ているんだけど…
「あれ?未来友達はー?」
「ちょい待ちー! あっ!いたいた!!」
「俺、健っす!今年中2!未来と同級!」
「男?!」
「女っぽいけど、ばっちし男よー」
「未来ーそれはないっしょー
俺は男の中の男っすよ~」
細くて、女の子みたいな顔してて、
とっても面白い。それが健の第一印象だった。
これから、健と色々あるなんて…
全くこの時は思わなかった。
「梨は、今年中3!未来の1こ先輩でーす。」
「あたしは、雛ね。梨花と同い年。」
「梨ちゃんと、雛のん!おーけぃ?!」
「おーけぃ!覚えたー」
「はぃ、リピート!」
「梨花さんと雛さん!」
梨花さんは、とっても優しいオーラが出てて
タレ目で、めっちゃおしゃれな人だった…。
雛さんは、メガネでつり目だけど、
なんかお姉さんって感じのオーラが出てて
2人共とっても馴染みやすかった。
そのあとのカラオケでも
とってもとっても楽しく過ごせて
最高に楽しかった。
...プルルルル
「時間でーす」
時間が経つのはとっても早くて
あっという間にカラオケの修了時間が来た。
けど…
みんな遊び足りなくて
カラオケ屋さんの前の広いスペースで
鬼ごっこして遊んだりしていた。
そんな中…
「いったー!!」
「健!大丈夫??」
「梨花…大丈夫!擦りむいただけー」
「誰か!ばんそうこう持っている?!」
「大丈夫だってー」
「だめってば!!」
的な事があって、っぽかったから未来に
「梨花さんと健って付き合っている?!」
って聞いてみたんだけど…
「付き合っていないって言ってたよー」
って返ってきて、残念とか言って騒いでいた。
「健、怪我しちゃったから、座って遊べるのにしよう!」
「じゃあ…定番の王様いっちゃいます?!」
「未来ーなんねそれー?!」
「今、未来の学校では、王様ゲームが流行っているってば
ルールは、じゃんけんして勝った人が王様で
負けた人達でせーのして番号決めるの!!」
「まじでか…!」
「じゃあやりますか!」
『じゃんけんぽん!!』
「やったー!未来の勝利! はっはっは。」
「未来後ろ向いとけー」
「了解っす!!」
『せーの』
「じゃあ…命令はなんにしようかな?
1,3,2、4の順番で照れさせて!!」
「ん?!未来ー何すればいいの?!!」
「普通にさー。例えばハグとか?」
それから…
健が未来にハグして、
梨花さんはほっぺにチュウ。
雛さんは耳元で何かささやいて
うちは未来にぎゅーってハグ。
「照れますねー。じゃあ次行きますか!」
『じゃんけんぽん!』
『せーの』
「梨からの命令は…
2,3がメイドさん!」
「未来と雛のんじゃーん
じゃあ…せーのでしよう!」
「おーけいけい!」
『せーの』
『いらっしゃいませご主人様』
「梨ちゃん、萌え萌えっすー」
「梨花うけるー!オタクかって!」
「なんすか健!ナイスキャラでしょ」
みたいな感じで、王様ゲームで
盛り上がっていって…だんだん
命令はエスカレートしていって
「3に1がほっぺにチュウ」
「えっ!うち?!」
「あー…、まあ嫌なら変えようか?
初めて王様やるし…レベル高いよね…」
断ったらKYな感じな雰囲気で
断れるわけもなく…
...ちゅっ。
「あっ!パン食ってたから、ベタベタっしょ?!」
「だっ、大丈夫よー」
「健、うけるー真っ赤かさー」
「未来うるさい! だって自分からとかハズイやっし!」
「はいはいはい、はい次ー!
って…あれママチャンだ!!」
「未来の母ちゃん早いなー!」
「じゃあ帰りますか!!」
「あっ、れい!アド交しよう!」
「未来から聞いといてさー!」
的な感じで、みんなとばいばいして
とってもとっても楽しい時間は、
すぐに終わった…。
その日の夜に、
健、梨花さん、雛さんからメールが来て
梨花さんと、雛さんは、すぐに終わったけど…
健とは、何時間もメールし続けて
最終的には、うちが眠ってしまった。
この日は、楽しかった。
最高に最高に…。