表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラス一真面目子ちゃんをメンヘラに開花してしまったようですね♥  作者: 櫻木サヱ
あの日、真面目子ちゃんは壊れた

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/20

机ピカピカ事件、正式覚醒⟡.·

昼休み。

教室にはお弁当のいい匂いと、適度な喧騒。


しかしその中でひときわ視線を集める場所があった。


雨宮の机。


……今日もピッカピカである。


いや、朝よりツヤ増してない?


「ねぇ、誰かこの机触った?」

「なんで食堂みたいに光ってんの……?」

「反射で目痛いんだけど!」


クラスは騒然。


雨宮はお弁当を開けながら肩をすくめた。


「いやー、俺も知らん。なんか朝来たらこうでさ……」


そのとき、ひなたの視線が鋭く動いた。


(……まひる)


まひるは、雨宮の机の前で静かに立っていた。

目はキラ……というより、ウルウルうれしそうに輝き、

ハンカチで机をキュッキュッと磨いている。


「二階堂!? 今磨いてた!?」


雨宮が慌てて声を上げる。


まひるは、はっとして振り向いた。


「……すみません。

 雨宮くんの机、少しだけ……指紋がついていたので……」


「いや、つくよ!? 生きてるから!!」


ひなたがすぐ飛び込んでくる。


「まひる!! お弁当食べて!! 机はもう充分キレイだから!!」


まひるは申し訳なさそうにハンカチを畳む。


「……ひなた。わたし、そんなに変でしょうか?」


ひなたは友として心配し、

しかし現実を優しく告げる。


「変というか……

 真面目すぎて……ちょっと頑張りすぎてるというか……

 いや、めちゃくちゃ変だよ!? 雨宮の机磨いてるよ!?!?」


まひるは、胸の前でそっと手を組んだ。

でもその横顔は、どこか幸せそう。


「雨宮くんは、いつも困っているので……

 少しでも助けられたら……」


(ほらきた……! “助けたい”スイッチ!

 いやまひる、それ助け方ちょっと違うんよ……!)


だが当の雨宮は

まひるの気遣いを純粋に受け取ってしまう性格だった。


「まあ……ありがとう。

 俺、机汚れすぎだし……助かるよ」


その瞬間。


まひるの瞳がふわぁ……っと柔らかく光る。


(また……言ってくれた……)


(助かるって……)


(だったら……もっと……もっと……)


ひなたは見てしまった。

親友の中で何かが膨れ上がる危険な気配を。


(バカ雨宮ーーー!! “助かる”って言うなぁー!!

 そのワードがまひるの覚醒ワードなんだよぉー!!)


雨宮はそんな事情を何ひとつ知らず、

のんびり唐揚げを食べている。


まひるは顔を赤らめ、

そっと雨宮の席に寄り添うように立つ。


「……雨宮くん。

 困ったことがあったら、何でも言ってくださいね?」


「え、あー……うん?」


この時まだ、

雨宮はその一言の重さを理解していなかった。


クラスは静まり返り、

ひなただけが悲鳴を上げていた。


(やっぱりまひる……

 恋すると重いタイプだったかぁぁぁ……!!)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ