部活動に潜入
午後の校庭。
雨宮くんはサッカー部の練習に参加していた。
ボールを蹴る度、汗を拭う彼の動きはいつもどおりだが、背後には危険な影が迫っていた。
「……ふふ、雨宮くん、今日の部活もチェック……♡」
まひるは校門をくぐるやいなや、サッカー部の練習場をじっと見つめる。
その瞳は、冷静かつ計算された“観察モード”に入っていた。
ひなたは遠くの校舎の影から様子を見守る。
(やっぱり……放課後だけじゃなく、部活まで!?
完全に日常侵略モードだ……!!)
まひるは部員たちに紛れて、雨宮くんの動きを追う。
ボールの蹴り方、パスのタイミング、足の角度……
すべてを記憶し、頭の中で解析している。
「ここでパスが来るはず……よし、完璧……♡」
静かに笑い、雨宮くんの動きをサポートするために体を動かす。
周囲から見ればただの優しい応援だが、まひるの心の中は完全にフルパワー暴走中。
雨宮くんは気づかず、チームメイトと楽しそうに練習をしている。
「……ん?なんか、誰かに見られてる気がするけど……まぁいいか」
無自覚に安心してプレイを続ける。
まひるはボールが雨宮くんの近くに来るたび、さりげなく動き、ちょっとしたサポートを入れる。
「うん……これで完璧……♡」
しかし、その“助けたい”エネルギーは周囲にも伝わる。
部員たちは微妙に戸惑い、ひなたは遠くから悲鳴を上げる。
「雨宮ーー!!
部活にまで侵略しないでーー!!」
まひるは笑顔で、さらに観察を続ける。
雨宮くんの動きに合わせて、さりげなく道具やボールの位置を整えるその手は、まるで“愛の監視者”。
放課後の部活動場に、真面目子ちゃんのメンヘラパワーが炸裂する瞬間だった。




