表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あだばな  作者: 藤泉都理
7/11

せつな




 刹那の出来事だった。


 公園で初めて会ったポメラニアンと短い時間だけしか遊んでいなかったものの、運命を感じた俺は言ったのだ。


 なあ、おまえ。うちのこになるか?


 刹那の出来事だった。

 今までおとなしかった。

 いや、もしかしたら、この時すらも、おとなしいままだったのかもしれない。

 ポメラニアンが突如として、俺の喉に喰らいついたかと思えば、顔を幾度も幾度も素早く振り回しては、肉を喰い千切ったのだ。


 刹那の出来事であった。

 ポメラニアンだったはずなのに。

 そこには見知らぬ男性が立っていたのだ。

 口に赤いものを銜えたまま。

 口から赤いものを滴らせたまま。




 それが最期に俺が目にした光景だった。











(2024.5.30)




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ