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銀河の至宝になりました  作者: シロマジリ キジトラ
1/5

モゲ0



 それは、壁全体に電子機器が埋め込まれた広大な部屋だった。

 部屋の中央には正三角形の大きなテーブルがあり、各辺の中心部に置かれた銀色のソファーに3人の女性が座っている。

 壁の中央部にある巨大なモニターには、一冊の本が映し出されていた。


 『エロスのバイブル! エロマゲドン!! ~春のスーパーパイオツ祭り号~』


 表紙にはピンク色の大きな文字でそう書かれていた。

 中央には白いドレスを着た金髪の白人女性が、その左には絢爛豪華な十二単(じゅうにひとえ)を着た黒髪の大和撫子が、右には真紅の縦ロールの髪をしたエキゾチックな雰囲気の女性が、それぞれ自らのバストを持ち上げるポーズで大きく描かれている。

 表紙の下の方には『大人気! 世界三大美女・夢の乳宴ー!!』という真っ赤な文字もある。

 それは、どう見ても三流以下のエロ漫画誌だった。




 「ふむ。これが地球人メス型の肉体か。悪くないのお」


 「おほほ。元の形態が似ておりましたから、表面の分子操作だけで身体的負担は極小で済みやがったどすえ」


 「あっはん。私も結構イイ感じだわ~ん。うっふん」


 「これより我らは、聖典に登場する世界三大美女として、お色気いっぱいのオペレーションが求められる。何としてでも銀河の至宝を手に入れて、我らの名を帝国の偉大なる歴史に刻み付けるのだ。まずはマザーコンピューター、船内全ての時刻を銀河重力標準時から地球公転基準時に変更しろ。ドクター、エロ臨床試験体の立川崎大輔(タチダス)の現状はどうなっておる?」


 「おほほ。タチダスの奴のバイタルはすっかり安定しよったどすえ。部屋に置いといた聖典エロマゲドンを見ながら、バイト採用後3度目のオナニーを終えて、現在はヤキニークを大量に貪ってやがるどすえ」


 「あっはん。あの子、またオナニーしたの? 流石は銀河でも稀に見る交尾大好き年中発情お下劣種族さんね。これならオペレーションもペロペロっと達成しちゃうわ~。うっふん」


 「遺伝子も棲息環境も肉体的能力も非常に似通ったタチダスの奴をジャンジャンバリバリ大放出させられるなら、銀河の至宝を手に入れるのも容易であろう。これより早速、このメス肉を駆使したお色気フォーメーションの実地試験へと移るぞ。各自、生体インストールした地球言語のコミュニケーション精度チェックも忘れるな。それでは各自、セクシーパンツを装着した後、タチダス実験室前に集合じゃ」


 「はぁーいー」


 「うっふん」





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