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感情

本日も投稿です!

感情

全力で羽ばたいた彼女は少年へと一直線に進む。


「かかったな」


少年は地面に剣を突き刺すと左へ体を移動させる。


「!?しまっ…」


彼女が正気に戻った時にはすでに回避は不可能な距離まで接近していた。


「ああぁぁぁ!」


彼女は突き立てられた剣を避けきれずに片翼と剣が接触し、そのまま彼女の翼を切り裂いた。


天使の象徴、力の源である翼を一枚失った彼女はその場に倒れ込み、のたうち回った。


「第六席、これで終わりだ…」


少年は憎しみを込めた声でそう言うと地面に刺さっていた剣を回収したあと、のたうち回っていた彼女の腹部を足で踏みつけ固定し全力で剣を振り下ろした。


「いやぁぁぁ!」


彼女の断末魔と共に肉片が飛び散る音が響いた。


「痛い痛い!いやぁ!」


彼女はその後もしばらく叫んでいたが、やがてそれも無くなりピクリとも動かなくなった。


「まずは1人だ…」


「こんなに簡単に第六席を…」


少女は少年へ関心の眼差しを向けた。


「!?」


そんな時第六席の体が光った。


「なんだ!」


光は少年の元までたどり着くと少年を包み込む。


「うっ!」


少年の胸の中にある何かがその光によって刺激され、

少年は胸を押さえる。


「くっ!ぁぁ!」


しばらく光は少年を包み込んでいたがしばらくすると少年と一体化するかのように消えていった。


「なんだったんだ…」


その時少年の身体には微かな魔力が生まれていた。


「大丈夫?」


「ああ、なんとか」


少年達は先程の戦いから少し休息をとると、天使の死骸を片付け始めた。


「なぁ、他の天使もこいつのようにお前をおっているのか?」


「えぇ、天使たちに反抗できる力を持つ私がいなくなれば生き残ってる人達を皆洗脳して、天使の思う通りの世界が作れる、奴らはそれが目的」


「そうか、なら残りの奴らを片付ければこの世界は再び人間達によって復興するのか」


「きっとね、でもほかの天使たちはさっきみたいには行かない」


詳しく聞こうと少年は少女の方をむく。


「今回は一番弱い第六席の天使が送られてきたけど、これはきっとあなたの実力を図るため」


「実力を図る?」


「第六席を倒したということは天使に抗うことができる力を持っているということ、きっと奴らは今度から人間が相手でも持てる手を全て使ってあなたを倒しに来ると思う」


「そうか…」


少年はこれから迫り来る未来に抗うことはできるのか、天使を全員殺すことが出来なかったら生き残った人達がどうなるのか、少年がいなくなったら少女を誰が支えるのか。


少年はその身体には大きすぎる未来を背負い、再び天使に対抗するため己を磨く…

次の投稿日は金曜日です!

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