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星降る世界.7

雪だるまたちは、スキーやスノボーをしながら滑ってきます。


「なに?なに?」

アストリアたちは、初めてのことに慌ててしまいます。

「すごいな~!うまいな~!」

ティシュは運動が苦手なのでつい雪だるまたちの滑りの上手さに感心してしまいます。


「だる~ま~」

「だるるるるるるるん」

アクロバットに空中で回転して明後日の方角へ転がっていくものもいるので、無茶するのもいるよ。



「もうだめだ!」

「また、奴等が来たぞ!」

村人たちは、慌てて自分の家に入りドアを閉めます。


「一緒に滑れば上手くなれるのにな~」

「なにいってるのよ、こんな時に!」

アストリアは慌ててテノーペを引っ張って建物の影に隠れます。



なんでだろう?なんであの雪だるまたちから隠れるのだろう?



雪だるまが来ると共に、雪がしんしんと降ってきます。


「あれは、なに!?仲良くできないかな~?」

「あの雪だるまたちは、凍り姫の手下じゃ!」

クマイタツは、怯えながら残った村人に避難を指示します。


追い返せと。雪だるまたちを追い払えと。

でないと雪をかけられ雪だるまにされてしまうぞ。



雪だるまたちは少し悲しそうに村のかがり火を消して行きます。


「ああ!そんなこと止めなよ!」

「そんなこと言っても駄目だよ」


キャンプファイアーには、自ら飛び込んで溶けるのも構わずに、消えてしまうのです。



「なんて、執念なんだろ~ね」

テノーペは、そこまでしてすることかと思います。

ティシュも、顔が青白くなるばかり。


灯りが消えてしまうと、すぐに村が暗くなってしまうのでした。



暗さが寒さを錯覚させて、残りの村人たちも慌ててお家へと帰ってしまいます。




「あなたたち、うちに来なさい」

村人にの一人が不憫に思ったのか、村に案内してくれました。



「ありがとうございます」

「お世話になります」

アストリアたちは、村人のお家で、防寒服を借りました。


「そんな薄着じゃ、風邪引いちまうからね」

「あの雪だるまたちはなんで、こんなことするんですか?」

「嫌がらせだよ全く!」



「違うよ。雪だるまたちは、この村のためだって行ってた」

この村人の子供がいいました。可愛らしい男の子です。


でも、可愛いと言うとむすっとします。だって男の子だもん。

かっこいいと言われたいのです。



「雪だるまと話したの?」

アストリアが尋ねると、にこにこと笑顔で教えてくれました。

「うん。友達と村外れに遊びに行った時に、雪だるまたちがスキーをしてたんだ」

その雪だるまは、スキーをしっぱいして、こけて怪我していたのです。



子供たちが薬草を持ってきて癒して上げると、雪だるまたちは炎を使っちゃ駄目だよと言って去っていったのです。



「なんでそんなこ言うのかな?」

「雪だるまの気持ちは分からないよ」

「でも会って話せば分かるかも~?」

アストリアたちは、雪だるまたちに会ってみようと思いました。


寒くて動きたくないティシュもやれやれと言った感じでした。


「あんたら物好きだね~」

村人は呆れながらも温かいスープを出してくれたのです。



つづく

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