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星降る世界.4

流れ星、流れ星。願いを叶えておくれ♪



アストリアは、歌いながら星いっぱいの世界を進みます。



「見なよあれ!」

それは、流れ星の大群。沢山の流星群が光を放ちながら、飛んでいきます。



その壮大さに見惚れながら進んでいくとあれれ?


一つだけ遅い流れ星を見つけました。



「おーい!待ってくれよー!」

流れ星は他の流れ星より遅くてついに、立ち止まってしまいました。

アストリアはそれを見てわくわくが止まりません。



「きみきみ!大丈夫!?」

「わ!誰だいきみたちは?」

流れ星は突然話しかけてきた人にびっくりしました。こんなとこに子供がいるなんて。



こんな星の煌めく場所で、出会いがあるなんて素敵とアストリアは思っていました。



「君の名前はなんて言うの?僕はティシュ。こっちが、アストリア」

「どもども~。あなたはなんて名前なのかな?」



「僕は、テノーペ。流れ星の一人さ~」

星の形をしたテノーペは、にこやかに笑うとすぐに落ち込む。




どんなに流れても大きいテノーペはみんなから遅れてしまうから。

誰かが僕を見て願うのだろうか?


それは星族ならではの能力です。

流れ星に願った人の願いを叶えるという。




「まあまあ。みんなのとこに連れていってあげるよ」


「アストリア!?」

テノーペを後ろに乗せて帚星の速度を上げて、流れ星に追いつけるかな。


アストリアたちが、通りすぎるたび、星がきらきら輝いてきれいです。



星の彼方。しかし、流れ星たちは、どこを探してももういない。




それもそのはず、流れ星は願いを叶えるための星なので、いろんな惑星に落ちて誰かの願いを叶えているのです。


つまりこれだけ探して見つからないのは消えて願いを叶えたのかも知れないから。



テノーペは泣きました。わんわん泣いて、ティシュもどうしていいかおろおろ。



「ねえ。思うんだけど、あなたも流れ星になればいいよ!」


アストリアの提案に、それもそうかとテノーペも納得する。



だって、テノーペは流れ星なのだから。

流れて誰かの願いを叶えれば消えていなくなれる。


「それって逃げてることにならないかな?」

「そうなの?ホッシーにとってはそうじゃないんじゃない?」


「そうなのかな?じゃあ僕、しばらく一緒に旅していい?」

テノーペの提案に、断る理由もありません。


「よろしくね、テノーペ」

「うん。よろしくアストリア。ティシュ」


「よ、よろしく」

ティシュはなんだかこんな軽いノリのアストリアに少し心配をするのでした。


「じゃ、しゅっぱーつ!」

「はいはい~」

「まあ、いいか」

「ティシュ、ノリわる~い」





星空での出会い。三人はこうして星空の彼方を旅します。

この先の出会いに、胸をときめかせて。




その先の別れにまだ気づかずに。



つづく

こちらは、ちょっとだけ加筆版です✨

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