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学年末テスト戦争 英語の陣  作者: 歌里恵璃
1/10

リスニング問題

少しグダグダですがよろしくお願いします。

「じゃあ、号令お願いします」

「起立、気お付け、礼」

「「お願いします」」


 ーーとうとう来てしまったか、ここまで来るのに何回教室(このへや)を爆破したいと思ったことか。今でも爆破したい気分だが。



  学年末テスト



 それは三学期の成績の約六割がこれによって決まると言っても過言ではない地獄のイベントである。この成績次第では学年全体の成績を上げることができる。


 そうこれは戦争だ。先生からのテストという名の試練を乗り越え高得点の座を勝ち取り内申につなげる戦いなのである。しかしこの学校のテストは一筋縄にはいかず、満点を取れば英雄のような扱いを受ける。


 そんな戦いに半強制的に参加させられた中学生達のうちの一人、私、照屋てるやはこう見えても高得点を狙っている。もちろん高校入試しんろのためだ。



 なんとも憂鬱なことに今はその学年末テスト初日一時間目、英語が始まる五分前だ。正直最悪である。英語は提出物が多く、担当の先生の目がとんでもなく厳しい。更に私の最大の苦手教科である、最悪だ。


 号令が終わり席に着くと監督の先生(数学の先生)がすぐさまプリントを配り始める。 私のもとにもプリントが届いた。一枚目、解答用紙だ。そうしているまに二枚目三枚目のプリントも届いた。問題用紙だ。いつもと同じように解答用紙の下に入れる。


 クラス全員にプリントが行き渡り教室が静かなった。時計を見る、少しずつ秒針が動いている。軽く目を閉じる。



 キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン……



 一斉に紙をめくる音が聞こえる。さぁ戦争開始スタートだ。


 プリントを表に向け解答用紙に名前を書く。そして問題用紙一枚目の表を見る。注意事項はいつものことなのでパス。問題は次だ。


 制限時間タイムリミットは一分。大問一から四まではこの一分にかかっているといっても過言ではない。一分後、第一の関門、聞き取り問題(リスニング)が始まる。ここで問題用紙に書かれている事を予め見ておくとかなり有利になる。


 大問一は三つセットの絵が四つある。これらの絵から出てくるであろう単語を頭に浮かべる。


 大問二ではさっきよりも大きな絵が一つだけ。その中には六名の男女がいてそれぞれがおもいおもいのことをしている。人の近くにはローマ字で名前が書かれている。絵の中の人はみんな動具を使っているので、今回のテスト範囲的に受け身の問題の可能性が大きい。


 大問三はいくつかの日本語の文が書かれている。読んでいくとところどころ空欄がある。どうやら穴埋めのようだ。


 そして大問四は三択問題が。選択肢の英文的にこれは対話を聞いた後に質問してくるタイプだろう。その英文を読んでいたとき、



「これより、英語の聞き取り問題を始めます、問題は二回流しま……」


 ついに聞き取り問題リスニングが始まった。てゆーかホント英語の先生声だけ聞いたらマジおっさんだな、まだ二十代のくせに。



「大問一、これから対話を放送します。当てはまる絵を選びなさい。もう一度繰り返します……」


 大問一は予想通りだった。それにしても、あの先生マジで声おっさんだな。AETの先生の方がイケボなんじゃない? つーか普段と口調変わり過ぎだろ。いつもの関西弁はどこ行った?



 そうこうしているうちに大問二だ。


「大問二、次の対話を聞いてあとの問題に答えなさい。もう一度繰り返します……」


 大問二も予想通り受け身の問題だった。ちなみにこの問題で出てきた人達の名前はアユミ、ケイヤ、ハルナ、ジロー、ハナ、ユウタで、この六名の写真を見ながらケイとタローが会話をしていた。


 ハルナとハナ名前被りすぎだろ。っていうかユウタがめちゃくちゃ褐色。全員長袖でセーター着ている奴もいるのに、こいつはどこで日焼けしたのだろう。日焼けサロンか? ケイヤとタローって二人とも日本人だよね、なんで英語で喋っているの? どっちかがハーフなの? タローとジローって兄弟なの? とか突っ込みどころ満載のネーミングだった。



「大問三、これからメアリーのスピーチを放送します。かっこに当てはまるように日本語・・・で書きなさい。もう一度繰り返します……」


 おおっ、スピーチ問題か。今まででもあまりないタイプだな。あと先生日本語のところものすごく強調したね…そしてここに外国人出すんだね。私はスピーチに耳を傾ける。日本語にすると大体こんな感じだった。



『こんにちは、メアリーです。これから私のおばあちゃんについての話をします。私のおばあちゃんはシセルといいます。彼女は一八六三年頃、デジマというところで生まれました。そのときは争いが起きていました。……』



 頭五文でものすごく突っ込みたくなった。まずメアリーの声が普通に大人だった。同年代じゃないのかよ。あと、おばあちゃん幕末に生まれたの? しかも出島って普通に日本じゃん。セシルさんってオランダ人だよね。まさかの中国人とかないよね? あとメアリーって今何歳? おばあちゃんが三十歳でメアリーのお母さん産んでそのお母さんも三十歳でメアリー産んだとしてもメアリー今九十六歳ぐらいだよ? このスピーチは一体いつしたの?


 大問三は頭五文で突っ込み過ぎしまい、気が付けばもうスピーチが終わっていた。ちゃんと答えを書きながら突っ込んでいるがこのスピーチはホントなんだったのだろう。


 ちなみにスピーチの後半は、日本人と恋をしたものの、両方とも家柄のせいで結ばれなかったり、戦争で旦那さんと大半の子供と離ればなれになったりとかもう中学生のテスト問題なのか? と思ってしまうレベルだった。



「大問四次の対話を聞いて……」


 やっと聞き取り問題(リスニング)最後の問題だ。イギリス人の女子と、日本人の男子がそれぞれの文化について話し合うという大問三に比べればまだ比較的普通だった。でも男子が日本の文化として漫画を紹介したとき、かなり最近の漫画の題名そのままを出しまくっていたのが少し気になった。それって著作権侵害にはならないの? セーフなの? というか出てきた漫画全部グロいやつじゃん。イギリス人の女子ってそういうの大丈夫なのか……?



「これで、聞き取り問題を終わります」


 そんなおっさん声で聞き取り問題(リスニング)は幕を閉じた。さあ、テストはまだ始まったばかりだ。私は早速次の問題に移った。


大体こんな感じでいくつもりです。

次回は単語問題他の予定です。

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