新たな世界
俺はライチ16才。高校2年、部活はバスケをしている。
そんな俺は突然……
「……ここは?……」
おぼろげな意志がはっきりしていく。
まず目に入ったのは真っ青な空、ゆっくりと流れる雲。どうやら俺は仰向けで横になっているようだ。そしてゆっくりと体を持ち上げる。
「…ここは森?」
次に目に入ったのは大小さまざまな草木。それが見渡す限り広がっている。
「そう、ここはサリンカという世界にあるマリアの森。」
「!?」
突然声が聞こえたかと思うと目の前に光の玉が現れた。
「ごめんなさい、詳しく話している時間はないの。だから簡単に説明するはね。
この世界はデータですべて構成されてるわ、貴方の世界で言うゲームみたいな世界って言った方が分かりやすいかな。もちろんあなた自信の体もデータでできてる。だけどこれだけは確実に覚えてゲームみたいな世界だからといっても命はある。だからこの世界で死んでも生き返らない。死なないで、2度も生き返らすことはできない…。そしてこの世界を救って……。」
そういうと光の玉はゆっくりと消えていった。
「…なっなんだったんだ今の…ってか2度も生き返らすことができない?ってことは俺は一度死んだのか?思い出せ、俺は今まで何をしていた?……そう、俺は部活を終えいつもどうりの道を通って家に向かっていた、そして…そうだ。子供、子供が公園からボールを追いかけて飛び出してきたんだ。……あぁ、そういうことか。子供はそのままボールを追いかけて車道まで、車に引かれそうになったところを俺は助けた。そして俺が引かれた。そうか、俺は死んだんだ…。」
俺は自分が一度死んだことを理解した。
「…助けた子供は大丈夫だったかな、まぁそう信じるしかないか。…過ぎたことをいつまでも考えても仕方がないか。…よし、まずは今の状況を理解しないとな。…さっきの光の玉を言うことを信じるならここはゲームみたいな世界か、ならステータスとか出るのか?」
すると突然目の前に半透明のそれが現れた。
「おっ、本当にゲームだな。どれどれ俺のステータスは……!?」
そこにはあり得ない事が書かれていた。
すべての数値が無限マーク、スキル、アビリティまで無限マークがついていた。
「はは、これは最強だな。でもスキルとアビリティも無限ってどういうことだ?…まぁ考えても仕方がないか。」
それから俺はいろいろと調べた。
「ふむ、なんとなくだが理解できたかな。」
俺のステータスほとんどは無限らしい。スキルやアビリティまでもが無限ってのはよく分からないが。
それからこんなステータスの俺だからかなのか知らないがステータスを自分で設定できるウィンドが存在した。そしてそれは表示だけじゃなく、実際に俺自身にも影響する。例えばすべてのステータスを1に設定したのならば俺はこの世界の重力に負け立ち上がることさえできなくなる。だが死ぬことはない、どれだけHPを低くしようが0にはならない。これは命はそのものだからなのだろう。
そして、アイテム。これらは持ち運ぶ必要はなくすべてデータ化されウィンドのアイテム欄に名前が乗る。そこから出し入れができるのだがデータを実体化するのに1秒にも満たないが少し時間がかかるみたいだ。
次はこの世界だ、どうやら本当にすべてデータで出来ているみたいだ。
草木や石といった自然のものは触れて情報を知りたいと思えばウィンドが開きそこにはものの名前や耐久力、そして簡単な説明文表示られる。そしてその耐久力がなくなればそれは砕け、光の粒になり消えていく。
これらとゲーム歴の長い俺の知識から推測すると、自分のステータスは何らかなの方法で他の人に見られる事があり本当のステータスを隠すために自分で設定できる。アイテムなどをデータ化しウィンドでそれを管理できる。ただし、実体化しているものはウィンドには表示されない。
今の俺の姿は動きやすい長ズボン、長袖のシャツに