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スキル

 


 沙紀はアリシアが去った後、目の前に現れた自身のステイタスを眺めていた。


名前:橘沙紀 職業:学生 (神の代理人)

Lv:13  

力:191

防御力:151

敏捷:272

魔力:∞

  パッシブスキル: 能力値全補正 


  スキル:神の代理人 人ならざる奇跡を使えるようになる。

           意志の力により構成される。

     

      神舞   神によって創られた至高の技。


 「もしかして私って、すごく強くなっちゃったんじゃないの。」


 沙紀は自らのステイタスを見て、そんな言葉をこぼした。

特に目を引くのは神の代理人というスキルだ。人ならざる奇跡を意志の力で使えるということは、先程の零との戦いでやったように、切られた腕を治したり、木刀を振るえば斬撃を放てるということだろう。このスキルが一体どこまでできるのかは知らないが、おそらくなんでもありだということは沙紀にも想像できる。沙紀は人目のない場所でスキルを試したいと思い、病院を抜け出し家に帰った。


 沙紀は家の自室のカーテンを閉め、窓の外から誰かに覗かれないようにしてからベッドに腰掛ける。

そして神の代理人の効果を確認すべく、目を瞑り頭の中で強くイメージする。


 イメージするのは魔法だ。沙紀はその中でも最初は当たり障りのない火魔法を思い浮かべる。自らの掌の上に火が灯るのをイメージしながら、火とは何かを考える。火とは燃焼、燃焼と言っても様々な物質がある。恐らくこの世界に存在する物質がそれぞれ燃焼していることを頭でイメージすれば、その通りの結果を得られるだろう。だが、沙紀はこの世界の物質よりも優れたエネルギーを持っている。それは魔力だ。沙紀はより意識を集中させ、自身が持つ無限の魔力を感じれるよう、瞑想を続ける。


 5分くらいたった頃、沙紀は自らの魔力の片鱗を感じ始めた。自らの中から何かが溢れてくるような、そんな違和感を感じた。沙紀が違和感を感じた瞬間、それはどんどん大きなものに変わり、遂には沙紀に宿る膨大な魔力を感じることができた。


 

 ゆっくり目を開けると、体から赤いオーラのようなものが見える。それは私を中心に全方向に放出され続けていたが、それを体の表面に留めるようにイメージしたら止まった。

 ついでに掌の上で魔力が燃えるようにイメージしてみた。すると、小さいながらも莫大な熱量を持っていることがわかる白炎が現れると同時に、ポップウィンドウが表示された。


 スキル:魔力結界 原始魔法 を作成しますか ?


 「作成する。」


 スキル:魔力結界 原始魔法が作成されました。


  効果:魔力結界 魔力の続く限り永続する。強度は魔力量に依存。


     原始魔法 あらゆる魔法を使用することができる。効果はイメージに依存。


 「私、まじで強くなっちゃったんじゃないのこれ。」


 沙紀はそう言いながらベッドに倒れこんだ。スキルを作成することは相当量の体力を消耗するようで、沙紀には起き上がる力さえも残っていなかった。今日起きた出来事、新しく手に入れた力のこと、考え事にはやまないが、それすらも許してくれず瞼が重く閉じていった。そして翌日、沙紀が起きた頃には時計の針はすでに10時を指していた。



 

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