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Epilogue
黒髪の女の子が、ピアノを弾いている。音楽室の窓を開いて、小さな音楽器を耳にして。
嬉しいような、寂しいような。それでも今日も、ピアノを弾く。
楽しいのかどうかはわからない。ただ、そうせずにはいられない。
いつまでも、これからも。その子は弾くのをやめないだろう。
「おーいっ! そろそろ、打ち上げ始めるよー! あたしが全部食べちゃうぞ! 後輩!」
「わ、わわわっ! い、今行きます! 待ってくださいよー! センパーイ!」
音楽器を再生したまま、外して置きっぱなしで部屋を出た。
次の曲が、始まる。それは不器用な旋律だ。おっかなびっくり、上手とは言えない。
けれども、人である彼は、ギターを爪弾き、一生懸命自分だけの歌を歌うのだ。
それは、魂の歌。
窓から、世界へ広がっていく。
白い山の向こうで、古ぼけた時計がまた一つ時を刻んだ。
了




