奥へ
アメリスたちはヘマタイトの鉱獣群を倒し、洞窟のさらに奥へと進んでいった。彼らの足元には細かな結晶の破片が散らばり、空気はひんやりとして湿っている。進むごとに洞窟内の温度が下がり、周囲は静寂に包まれていた。
「ここから先は、いよいよ本番かもしれないな。」ラピスが周囲を見渡しながら、警戒を強める。
「確かに、さっきの群れよりも手強いものが待ち構えていそうだね。」シトラがつぶやき、アメリスたちも気を引き締めた。
ルビスは道の先に目をやり、「この洞窟の奥には、どんな鉱獣がいるのかしらね。」と心配そうに言ったが、すぐに顔を引き締めた。「どんな相手が来ようと、絶対に乗り越えてみせるわ。」
彼らは、洞窟の奥に向かって慎重に歩を進めた。道は次第に狭まり、岩の壁が迫ってくる中、微かな震動が足元に伝わってくる。何か大きな存在が動いているようだ。
進む途中で、ルビスが小瓶を取り出したのを見て、アメリスは首をかしげた。「ルビス、それは何?」と尋ねると、ルビスは小瓶を持ち上げて笑顔を見せた。
「これはミネラルポーションよ。鉱魔力を回復するために使うの。」そう言ってルビスは瓶の中身を一口飲み、ほっとした表情を浮かべた。「このポーションには、鉱石から抽出されたエッセンスが凝縮されていて、飲むだけで鉱魔力が素早く回復するの。旅の途中には欠かせないアイテムよ。」
アメリスはその説明に感心して、瓶を見つめた。「そんな便利な鉱具があるなんて知らなかった。どこで手に入れたの?」
「街で売っていることもあるし、作り方を知っている人がいれば、自分で調合することもできるわ。持ち運びやすいから、私もいくつか常備してるの。」
ルビスがアメリスにもポーションを差し出すと、アメリスはそれを受け取り、瓶をじっと見つめた。彼女はその中の液体を揺らしながら、「これで鉱魔力も回復できるし、安心して先に進めるね」と、少し心が軽くなるのを感じた。
全員がミネラルポーションで鉱魔力を回復し、準備を整えたところで、彼らは再び鍾乳洞の奥へと進んでいった。深まる暗闇の中で、彼らは次なる試練に向けて士気を高めていった。




