出発
アメリスたちは守護石の強化を終え、鍾乳洞へ向かうための準備を整えていた。トシから再研磨された守護石を受け取ったことで、彼らの士気も高まっている。トシの店を出た後、街の広場で一度立ち止まり、ルビスが仲間たちに視線を向けて問いかけた。
「鍾乳洞に向かう準備はできたかしら?」
ラピスが荷物を確認しながらうなずいた。「ああ、鉱具もバッチリだしあとは慎重に進むだけだ。」
アメリスは二人の様子を見て微笑み、守護石をそっと握りしめた。「よし、これで安心して進めるね。みんなが一緒なら心強い。」
シトラがアメリスの肩に軽く触れ、「アメリス、大丈夫だよ。僕たちみんながついているから、何が起きても一緒に乗り越えられるさ」と微笑んだ。シトラの言葉にアメリスは深くうなずき、心が少しずつ落ち着いていくのを感じた。
鍾乳洞に向かう道中、アメリスたちは小さな森を抜けて歩いていた。すると、道端の低木に小さなベリーの実がなっているのを見つけた。
「これ、食べられるのかな?」とアメリスがベリーを手に取り、興味津々で見つめる。
ルビスは少し心配そうに眉をひそめた。「本当に食べられるかしら?森のベリーは、種類によっては危ないものもあるって聞くけど…」
ラピスがそのベリーを観察しながら、「これは『森のブルーベリー』だな。食べられるから、少し休憩してもいいかもしれない」と教えると、アメリスは安心して嬉しそうにベリーを口に運ぶ。酸味と甘みが広がり、心が和らいだ。
シトラもベリーの香りを嗅ぎ、「こんな森の恵みを楽しめるなんて、ちょっとしたご褒美だね」と微笑んだ。皆で少しベリーを味わいながら、しばしの休憩時間を楽しんだ後、再び鍾乳洞へ向かう道を歩き始めた。
鍾乳洞の入り口に近づくにつれて、周囲の空気がひんやりと冷たくなり、足元には湿った苔が生い茂っている。洞窟の奥からは何かが低くうなり声を上げるような音がかすかに聞こえ、緊張感が漂っていた。
アメリスは深呼吸し、胸の中に湧き上がる勇気を感じながら、仲間たちとともに鍾乳洞の中へ一歩を踏み出した。彼らは新たな力と決意を携え、未知の冒険に挑む準備が整っていた。




