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自動生成イラストからストーリーを作る練習  作者: 七宝


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66/79

66(ヒーロー)

  挿絵(By みてみん)


「⋯⋯大丈夫だったか少年」


 だ、大丈夫です!


 ところで、お姉さんはいったい⋯⋯(カッコイイ! ドキドキ)


「ああ、私か。私は正義のヒーロー“ ピカピカマン”だ。それより今は危険だ、避難していろ」


 ピカピカ⋯⋯マン?


「どうした、早く逃げろ!」


 ピカピカ⋯⋯


「何か言いたそうだが話は後だ! 今はヤツを倒さねばならん!」


 僕のピンチを救ってくれた⋯⋯


「ああ、礼はいいからとにかく逃げてくれ!」


 僕の一生のヒーロー⋯⋯


「分かったから! ありがとう! 気持ちは嬉しいから! とにかく避難してくれ! な!」


 何でピカピカマンなんだよ!!!


「えっ?」


 こんなカッコイイ見た目なのになんでピカピカマンって名前なんだよ!


「えっ、だってほら、私の特徴っていったらこのでっかいライトじゃない?」


 だとしてもさぁ、なんか他にあるでしょ! よりにもよってピカピカマンて!


「そんなこと言われても⋯⋯」


 とにかく僕はやだ! こんな変な名前のヒーローに助けられたなんて一生の恥だよ!


「そ、そんなこと言わなくたっていいだろう! 私は私なりに頑張って⋯⋯!」


 頑張って考えた名前がこれなの!? センスないとかのレベルじゃないでしょ! あと、女の人なのにピカピカマンなの?


「ピカピカウーマンに改名しろと?」


 ピカピカ禁止!


「なっ! なんで君にそんなことを言われなくちゃいけないんだ!」


 とにかく僕の正義のヒーローはもっとカッコイイ名前のはずなんだ! おまえなんか、ヒーローじゃない!


「えっ⋯⋯」


 だいたい助けてくれなんて頼んでないのに勝手にしゃしゃりでてきてさ、変な名前のくせに僕をたすけやがってさ! 最低だよ!


「では死ね! ピカピカ光線!」


 うぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!


「5時間かけてじっくり(ちり)にしてやる! ミクロの塵にしてやるぅ!」


 にゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!


「むかーしむかーしあるところに」


 なに!?


「ただの苦痛だけで5時間だと大変かなと思って読み聞かせを」


 えぇ!?


 優し!!!!


「おじいさんとカメがおりました」


 ん?


「おじいさんは山へ柴刈りに、カメは海辺へいじめられに出掛けました」


 どういうことだよ。


「カメがちびっ子たちにいじめられていると、韓国の方からどんぶらこ、どんぶらこ、とビーチボールが流れてきました」


 誰かが失くしたやつかな。


「ちびっ子の1人がビーチボールをゲットすると、家に持ち帰りました」


 汚いよ絶対。いつのかも分かんないし。


「ちびっ子が包丁で割ってみると、中からそれはそれは可愛いちびっ子が出てきました」


 なんでビーチボールを包丁で!?


「なんと、そのちびっ子はちびっ子と同じクラスのカレンちゃんだったのです」


 なんで同じクラスの子がビーチボールの中に!? んで昔話なのに名前カレンちゃんなんだ!


「ちびっ子はカレンちゃんに桃太郎と名付け、大事に大事に育てました」


 なんで? カレンちゃんの親は文句言ってこないの?


「ちびっ子さん、ボク、鬼退治に行ってきます!」


 桃太郎って名付けたから一人称がボクになってるじゃん!


「いや、カレンちゃんは元々ボクっ娘だったらしいよ」


 知らんがな!


「桃太郎、そんな危ないこと、モキが絶対に許さん!」


 ちびっ子の名前、モキなんだ。


「いや、一人称がモキ」


 なんだよそれキモっ。


「では行ってきます」


 いや止められたんじゃないのかよ。


「行ってらっしゃい」


 止めたんじゃないのかよ!


「桃太郎さん桃太郎さん、お腰につけ⋯⋯てないな。人違いでした、すんません」


 きびだんご忘れてるじゃん! ていうか冒頭のおじいさんとカメはもう出てこないの!? 何のためにでてきたの!?


「少し歩いたところでおじいさんとカメに会いました」


 今決めただろ!


「桃太郎さん桃太郎さん、ここいらに良い感じの雀荘はないかね」


 雀荘なんかないだろ。


「雀荘ならあっちに行きましたよ」


「ご協力感謝する!」


 なんで!?


「雀荘を追って走っていくカメの背中を見ながらおじいさんが言いました」


「わし、鬼退治してみたかったんだよね」


 え? 雀荘探してたのカメだったの?


「そうなんですか! 実はボクも鬼退治しようと思って今歩いてるんです!」


 良かったじゃん、仲間見つかって。


「じゃあわし来週の部に予約しとこ、ポチポチポチっとな」


 スマホなんだ。予約制なんだ。


「え、予約いるんですか?」


 桃太郎知らなかったんだ。


「いらんよ」


 いらないんだ。


「よかったぁ」


 よかったじゃなくてジジイの奇行の理由を聞けよ!


「こうして桃太郎は引き続き1人で鬼ヶ島へ向かうのでした。おしまい」


 おしまい!?


 ⋯⋯ん?


 もぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!


「忘れてた?」


 忘れてましたむぎゃぎゃぎゃぎゃ!


「あと4時間49分これやるからね。私に盾突いた罰だからね」


 げぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!


「ガババババババ!」


 ドリーとブロギーかい!

 絶対ピカピカマンより僕の考えたトゲトゲマンのほうがカッコイイって!

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