表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自動生成イラストからストーリーを作る練習  作者: 七宝


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/79

52(ホネコーン)

  挿絵(By みてみん)


 ノイロ州北部にあるザリブ山には、奇跡のような身体を持ったユニコーンが住んでいました。

 月明かりに照らされたその姿は、まさに神秘と呼ぶにふさわしい見た目をしています。


 人々は彼のことをホネコーンと呼び、出会う度に写真や動画を撮りまくっていました。


 ある日、ホネコーンが山を散歩していると、小学3年生くらいの男の子が、小学4年生くらいの男の子と、小学6年生くらいの男の子と、小学6年生くらいの男の子と、58歳くらいのおじさんに寄って集ってコーラをかけられているのを見つけました。


「いじめはいけないよ。いじめるなら私をいじめなさい」


 ホネコーンがそう言うと、小学6年生くらいの男の子が「うるせぇな! 誰だテメー!」と言いました。2人とも。同時に。同じポーズで。


 それを聞いたホネコーンは「え? 知らんの? ホネコーンって名前でYouTubeやってるんだけど、知らんの? 登録者66万人おるけど知らんの?」と早口で言い放ちました。


「知らん」


 全員が口を揃えて言いました。いじめられていた小学3年生くらいの男の子もです。


「いや知れよ」


 不機嫌そうなホネコーン。今にも頭の角が引っ込んでしまいそうです。


「で、そのホネコーン様が俺たちになんの用だよ」


 小学4年生くらいの男の子が言いました。両手の小指を立てたまま腕を組んでいます。服装は女性用のビキニです。


「いやだからいじめやめろって。さっき言ったやん」


 明らかにイライラモードのホネコーン。今にも頭の角が引っ込んでしまいそうです。


「なんでお前みたいな骨に指図されなきゃならんのだ? 俺たちはここらではちょいと顔の売れたワルなんだぞ?」


 小学6年生2人。


「そうだぞ」


 小学3年生。


「ちょいと顔売れてるくらいで調子乗ってんじゃねーぞ。こちとら登録者66万人なんだからな」


「そうだった」


 自分のミスを潔く認める6と6。


「分かったらもうコーラなんてかけちゃダメだぞ。もったいないから。アリんこ来るし。分かった?」


「はーい!」


 手を挙げて大きな声で返事をする58歳くらいのおじさん。全裸なのですが、体中にメダカのタトゥーが入っていて怖いです。1匹だけドジョウがいたりするのでしょうか。怖いです。


「この山の平和は、私が守る!」


 そう言いながら、ホネコーンは麓のスーパー銭湯へ向かいました。


 ホネコーンの姿が見えなくなった頃、4人はまた小学3年生くらいの男の子にコーラをかけ始めました。人はそう簡単に変われないのです。めでたしめでたし。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ