37(魚社長)
そう。学生の頃はもうほんとにずーーーーーーっとバイトバイトの毎日でね。でも、その苦労があったからこそ今僕がこうして社長やれてるんだよね。
卒業後すぐに起業したんだけどね、その頃は1日を生きるだけで精一杯だったね。でもビジネスは先のことを考えて動かなきゃなんない。キツかったねぇ。1日1食、ホント超貧乏飯。毎日プランクトンばっか食べてたよ。
起業して4年経った頃かな。
なんか急に跳ねてね。
いや魚ジョークじゃないよ。業績の話だよ。
どん底から一気に1番まで行ったんだ。なんか知らんけど急にね。
もう、国を持てるとか言われてね。それくらい儲かってた。
考えてみてよ、なんか知らんけどいきなり金持ちになってさ、知らない人からいっぱい手紙が来たり、電話が来たり、メールが来たり、テレビ局が取材に来たりさ⋯⋯。
サイコーだったよね。
天狗だったよ、あの頃の僕は。
僕は反省した。
こうして僕は魚になったんだ。
種類?
知らん。
知らんけど、100%魚ではあるよね。だから勘弁して。
え? 学生時代プランクトン食べてたんだからその頃から魚だったんじゃないのかって?
いやいや、「超貧乏飯」って言ってるじゃん。魚にとってプランクトンは超貧乏飯なのかって言ったら、違うよね?
そう、人間だったよ。
調子に乗ったら顔が赤くなって鼻が伸びて、羽根が生えてきたんだ。
怖かったよね。
なんだったんだろうね。
絶対天罰だと思って、毎日泣きながら壁とか冷蔵庫とかに向かって土下座したんだ。
そしたらなんか魚になったんだ。
知らん魚になったんだ。
サメとかマグロが良かったなぁ。
え、もう時間?
最後に就活生たちへ一言? 了解。
えー、画面の前のみなさん。
人生、辛いことばかりではありません。みなさん誰もが、いつか輝ける日が必ず来ます。僕のウロコのようにね。
初めは出来ないのが当たり前です。徐々に慣れていくんです。
成果を得られない日もあるでしょう。
船酔いすることもあるでしよう。
でも大丈夫。断言します。
あなたならきっと、漁師になれる!!!
みなさんからのご応募、待ってます!
ばいちゃ!




