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「ん、朝か……。――あれが鳥……」 


 早速、窓の外いた鳥を凝視してしまう。

 昨夜は食事を済ませた後、疲労が溜まっていたのか、泥のように眠ってしまった。


「お、起きてたのか。せっかく、俺流の起こし方をしてあげようと思ったのに」

「ん? どんな方法で?」


 お父さんは隣り合うようにベッドに座ると、顔をニヤリと歪ませ、昨夜と同じ手の動かし方をし、それを…………


「ちょっ、あはははは! やめて、くすぐったい、あはははは」

「どうだ、効くだろ?」


 力が入らず、反抗のグーパンチも弱々しくなる。お父さんがくすぐりをやめると、リオは空気を欲するかのように喘ぐ。


「はぁ……はぁ……。――もう! なんでこんな起こし方するの!?」

「おっと、いきなり済まんかったって! 謝るから、ほら許して」

「ちーがーう! なんでこんな方法なの」


 怒られたのではないと、気づいたお父さんは二ヘラとしていたのを辞め、若干真剣な顔になる。


「俺、思うんだけどよ。人って“感情”に生かされてるんだ。生きるも死ぬも」

「……?」

「――例えば、そうだな……学校は楽しみがあれば、行きたくなるよな?」


 学校を例えに出すお父さん。それに頷く僕。


「じゃあ、逆に楽しみが無ければ、行きたくないよな?」


 またしても頷く。


「そう、人は感情に生かされてる。行動も思想も。手足や、胴体だって。だから、生きるためには沢山の楽しみが必要だ」

「…………そうだね」

「その為にも、朝一番はその日を決める、大切な瞬間だ。そんな瞬間に笑えれば、楽しみも増幅するだろ?」


 ドヤっと、胸を張るお父さんは自信満々な顔を見せている。親指までもを縦、自信の程を嫌でもかというくらいアピールする。


「…………でも、この方法だと逆に不快になって、楽しみが減っちゃう人もいるかもね」

「ありゃあああー?! そ、そうだったのか……」


 布団を跳ね除け、がっつり肩を落としているお父さんに背を向けて立つ。


「まぁ……」

「?」

「僕は悪くないと思うよ? この方法」


 それを聞いたお父さんは、華やかな顔に変化させ、リオに思い切り抱きつく。


「ああ〜〜、ありがとうぅ! 流石自慢の息子〜〜」

「いたい、いたいってば! 背骨折れる!」

「これからは、ずっとこの方法で起こしてやるからなぁぁぁ!」

「それは辞めて」

「ええ〜!? 今の流れはそう言うのじゃないの!?」


 素早く、いつもの服に着替えると提案を促す。


「早くご飯食べたいな。ママは?」


 そう聴くと、なぜか気まずそうに後頭部を掻き、口笛を吹くお父さん。


「……何かあったの?」

「いや、別にぃ?昼までは起きないだけだから」

「……なんだ、まだ寝てるならそう言ってくれれば良いのに」

「ははは」


(彼女が夜遅くまで、君の記憶いじってたとか言えねー)


「まぁ、まぁ。ご飯は俺が作るから。と言っても簡単なものしか作れないけど」

「ご飯食べた後はどうするの? 土曜で学校が休みだから、暇だし」

「まぁ、まぁ。それもお楽しみって事で。先に言っておいてー」

「……はいはい。早くきてね」

「ほーい」


 リオが部屋から出て、この部屋には男一人だ。


(どうやら、記憶の混濁しているのか。真実を……まぁ、来る時に話せば良いか)


 順を終え、男も部屋を後にした。

オリンピック開催!

わたくしはどの競技も見ていませんけど。

にじさんじのレオス君が好きです(唐突

あ、評価おねがいs(n回目)

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