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思い出はいつも、この店の中に 〜しくにくの the 5th anniversary〜

本日で美しく天に輝く明月の皇子が

第一話を投稿して、5年を迎えました。


それを記念した、オリジナルエピソードです。

本編の最終回から2年後、

出会ってから5年後の話です!


変わらない彼らを、ご覧ください!

桜が、咲いている。

穏やかで温かい風が、花びらを散らしていく。

箒できれいにはいたはずの道にも、花々が彩るように落ちていて……


「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~……か・わ・い・い……❤︎」


情景ただよう景色にも目をくれず、私は目の前の光景にうっとりする。

一台のベビーカーで寄り添うように寝ているのは、小さな小さな男の子と女の子の赤ちゃんで……


「如月、どんだけ見てんねん。起きてぐずっても知らんぞ~」


「いいじゃないですかあ~……あと一分だけ……」


「ふふふ、如月さんってば私たちが来てからそればっかりですね。少し恥ずかしいです」


カウンター席に腰かけた二人が、私に言う。

金城如月、二十五歳。小説家として執筆しつつ、別の仕事もしているれっきとした社会人です。

今、私がいるのはかつてバイトとして働いていたルナティックハウスであり、一緒にいるのも同じバイト仲間たちだ。

なんといっても今日は、私たちが出会って五年目の記念日!

職業も何もかもバラバラで、めったにそろうことなかったのに何の因果か、全員揃うことができたのです!!


「にしても大きくなりましたよね~。心なしか、お二人に似てる気がします」


「本当ですか? そういってもらえてうれしいです」


パティシエに就職した天衣さんは、今はすっかり二児の母だ。

妊娠したと聞いたときは、それはもう驚いたけど……まさかの双子で、幸せが二倍になったみたいで正直うらやましい。

まあ、大変なことの方が多いんだろうけど……


「尾上が双子やからって、子供まで双子にならんでもええのになあ……尾上に似ないことだけを祈っとくわ」


「美宇ちゃん、魁皇さんに失礼ですよ」


「事実やろ~? ま、天衣の血を引いてるんやし、べっぴんさんになること間違いなしやな!」


神社の巫女さんとして働く美宇さんは、あの頃と何も変わっていない。

そういえば凪君と付き合ってる……的な話を聞いたことはあるけれど、結婚はまだなのかな。

その点、私はもうあのお方の妻になっちゃったわけだし? 一枚上手なのは否めないよねぇ~


「……おい如月、今うちのこと馬鹿にしたやろ?」


「え~? してませんよ~」


「ミュウミュウ~あまちゃん~にがっちゃ~ん、お待たせ~チューンと王様特製! スペシャルブレンドのご到着だよ~」


私たちが話している中、裏の方から三人の人影が出てくる。

輝流さんに尾上さん、そして私の旦那である明王さんだ。

この店のオーナーとして働く輝流さんは、相変わらずコーヒーは作れないながらも抜群の会話テクニックで店の売れ行きも上場らしい。

かたや尾上さんは、こことは別のお店を経営しており、ライバルとして高めあっているんだとか。

ちなみにぃ明王さんはぁ、実家でもある金城医院っていう病院でぇ、それはそれはイケメンかつすんばらしい医者として頑張っててぇ。


「おい水瀬、何にやにやしてんだ。気持ち悪いぞ」


おっと私としたことが、つい顔に出てしまっていたようだ……


「チューン、にがっちゃんは結婚してるからもう水瀬じゃないよ?」


「そうですよ尾上さん! 私のことは金城さんって呼んでもらわないと!」


「……じゃあ間を取って二月って呼ぶわ」


「せめて本名で呼んでくださいよ!!!」


「ったくお前らはいつまでも騒々しいな……まあ、いいけど」


明王さんが慰めるように、私の頭をなでてくれる。

この感じ、なんか懐かしいなあ。

あの頃は本当に楽しかった。

明王様に瓜二すぎる明王さんと近くにいたかったという不純な動機で、この店でバイトを始めたけど。

やっぱり、始めてよかった。

明王さんに出会って、彼らと共に過ごした時間はすべて、かけがえのないものだったから。


「ていうかなんでコーヒーなん? 酒はないんか酒は! こういう宴会は酒が基本やろ!」


「だってミュウミュウ、酔っぱらって赤ちゃん起こしかねないもん。ね、王様」


「そもそもこの店、もともと酒置いてねぇよ」


「かぁぁぁぁ! 気が利かん店やな!」


「まあまあ美宇ちゃん、今日くらいは我慢してください」


「本当お前文句しか言わねぇよな。そんなんだから結婚できないんだよ」


「なんやと尾上!!!」


変わったものもあれば、変わっていいないものもある。

この関係性はずっと変わらない。

もはや、あの頃のままだ。

みんなが大好きで、この店が大好きで。

だから、私はー!


「あの皆さん。実は皆さんをモデルに、小説を書いたんです。よかったら感想、聞かせてもらえませんか?」


これは、私が実際に体験したお話。

彼に出会って、彼らと過ごした甘くも切なく、楽しくきらめていた日々を描いた。

タイトルは……そうだな。みんなの文字を一文字ずつとって……

『美しく天に輝く、明月の皇子』


fin

この作品自体が、如月が描いた物語という設定は

実を言うと、連載初期から考えてありました。

彼女達はバイト仲間というだけでなく、

友達として繋がりあっているのでしょうね


next characters FIORI someone……

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