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Unlucky  作者: 碧眼の黒猫
第三章 降りかかる災難
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自分の身を守る為の道具

 街を出てから数時間、俺とソフィは本を読み、ナディアとブッチャーは寝ているがエルマは変わらず窓の外を眺めていた。


「ジョンさん……あの…」


「なんだ?」


 ソフィが本を見ながら心配そうな顔をして小声で俺の名前を呼んだ。


「銃の絵の近くに値段が書いてあって……お金が必要ではないでしょうか?」


「金が必要とは言っていなかったが、確かに金も取らずに貰えるのは都合の良い話だろうな」


 フレデリカは金を取るとも取らないとも言っていなかった。

人を簡単に殺してしまう道具を簡単に手に入れられてしまったら、今頃フレデリカの国は治安が最悪なことになっているだろう。


「銃はどれも高価です……安いものでも金貨が1枚必要です……」


「そうか」


 元の世界では自分は盗んだ物ぐらいしか使うことがなく、仲間も盗んだ物を使っていた奴らばかりで値段については知る機会がなかったが銃の値段はかなり高価なものらしい。


「ソフィ」


「はい…?」


「これを」


 俺はバックパックからUMPを取り出してソフィに差し出した。


「これは…」


「金が集まるまではそれを使ってくれ、身を守る為にはそれが役に立つ筈だ」


「でも、これは王様がジョンさんに渡したものでは…」


「気にするな、何も無いよりはいい」


「……わかりました。ありがとうございます街を出てから数時間、俺とソフィは本を読み、ナディアとブッチャーは寝ているがエルマは変わらず窓の外を眺めていた。


「ジョンさん……あの…」


「なんだ?」


 ソフィが本を見ながら心配そうな顔で俺の名前を呼んだ。


「これ……お金が必要ではないでしょうか?」


「金が必要とは言っていなかったが、確かに金も取らずに貰えるのは都合の良い話だろうな」


 恐らく何もせずに貰えることはないはず、何もせずに武器を無償で貰うことができるのは都合が良過ぎる。


「銃はどれも高価です……安いものでも金貨が1枚必要です……」


「そうか」


 元の世界では盗んだ物を使っていた奴らばかりで値段については知る機会がなく、銃の値段についてはよく知らなかったが高価なものらしい。


「ソフィ」


「はい…?」


「これを」


 俺はバックパックからUMPを取り出してソフィに渡した。


「これは…」


「金が集まるまではそれを使ってくれ、身を守る為にはそれが役に立つ筈だ」


「でも、これは王様がジョンさんに渡したものでは…」


「街を出てから数時間、俺とソフィは本を読み、ナディアとブッチャーは寝ているがエルマは変わらず窓の外を眺めていた。


「ジョンさん……あの…」


「なんだ?」


 ソフィが本を見ながら心配そうな顔で俺の名前を呼んだ。


「これ……お金が必要ではないでしょうか?」


「金が必要とは言っていなかったが、確かに金も取らずに貰えるのは都合の良い話だろうな」


 恐らく何もせずに貰えることはないはず、何もせずに武器を無償で貰うことができるのは都合が良過ぎる。


「銃はどれも高価です……安いものでも金貨が1枚必要です……」


「そうか」


 元の世界では盗んだ物を使っていた奴らばかりで値段については知る機会がなく、銃の値段についてはよく知らなかったが高価なものらしい。


「ソフィ」


「はい…?」


「これを」


 俺はバックパックからUMPを取り出してソフィに渡した。


「これは…」


「金が集まるまではそれを使ってくれ、身を守る為にはそれが役に立つ筈だ」


「でも、これは王様がジョンさんに渡したものでは…」


「街を出てから数時間、俺とソフィは本を読み、ナディアとブッチャーは寝ているがエルマは変わらず窓の外を眺めていた。


「ジョンさん……あの…」


「なんだ?」


 ソフィが本を見ながら心配そうな顔で俺の名前を呼んだ。


「これ……お金が必要ではないでしょうか?」


「金が必要とは言っていなかったが、確かに金も取らずに貰えるのは都合の良い話だろうな」


 恐らく何もせずに貰えることはないはず、何もせずに武器を無償で貰うことができるのは都合が良過ぎる。


「銃はどれも高価です……安いものでも金貨が1枚必要です……」


「そうか」


 元の世界では盗んだ物を使っていた奴らばかりで値段については知る機会がなく、銃の値段についてはよく知らなかったが高価なものらしい。


「ソフィ」


「はい…?」


「これを」


 俺はバックパックからUMPを取り出してソフィに渡した。


「これは…」


「金が集まるまではそれを使ってくれ、身を守る為にはそれが役に立つ筈だ」


「でも、これは王様がジョンさんに渡したものでは…」


「気にするな、ソフィ自身の身を守る為には必要だろう」


「……わかりました。ありがとうございます」


 ソフィは銃を受け取ると本で何かを探し始めた。


「今渡した銃を探してるのか?」


「はい、確か…UMPという名前の銃にそっくりだったので……これです」


 俺はソフィ本を開いたまま、本を渡された。


「UMP45、UMP9、UMP40、UMPHC……HCはこっちの世界の技術で作ったものか」


「異世界では3種類なんですね」


「使い方まで書いてあるとは…親切だな」


 本には銃の種類や使い方などが書いてあった。

 絵はそれほど大きくなく、字も読みにくく無い大きさで絵以外の部分をページを埋め尽くしていた。


「これなら知らない銃でも使い方がわかる」


「整備の仕方まで書いてありますね…」


 ソフィと本を見ていると視線を感じ、視線の感じる方を見るとエルマがこちらを見ていた。

 エルマは俺と視線が合うと慌てて窓の外へと目を向けた。

 こっちの話が気になったのかもしれない、俺は視線を本へ戻すと値段を見た。


「……金貨8枚か」


 この世界の金についてはまだよくわかっていないがかなり高額だと言うことはわかる。


「ジョン?……銃を探してるの?」


 本を見ているとナディアが起きたようで話しかけてきた。


「ああ、そういえばナディアは銃を持っていたな」


「うん、少しなら……持ってる」


「銃であるもの全て出せるか?」


「わかった」


 俺はナディアに出せる物を出してもらい、それをソフィと一緒に本で調べた。


「これはMP40で……これはM1919…でしょうか?」


「役に立つなら持って行ってもいい」


 俺もソフィと一緒に本を見ながら銃を調べているとエルマがこちらを覗くようにして見ていた。


「興味があるのか?」


「え?……あ、いやその……少し」


 俺が質問すると何か言い訳を一瞬考えているように見えたがすぐに考えるのをやめたようだ。


「好きな銃を持つといい」


「……それじゃあ、これを」


 エルマは前にナディアに見せてもらったことのある円盤が付いたような銃を選んだ。


「それは……えーと、これですねDP28という名前の軽機関銃だそうです」


 ソフィはエルマが選んだ銃を本で見つけると教えてくれた。

 だがとても片手で操作ができるとは思えない銃だった。


「それでいいのか?」


「はい、これにします」


「……そうか」


 どうやらエルマは選んだ銃を気に入っているようでソフィに本に書いてある使い方と整備の仕方などを教えてもらっていた。

 エルマが選んだ銃を変える気のないことがわかり、俺はそれ以上銃については何も言わないことにした。

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