01.プロローグ
俺は神崎 零。年齢は17歳。高校生だ、いや、高校生だった。
俺は今何処かに閉じ込められている。少しだけ光が入ってくる。そのお陰で閉じ込められている場所の形状がわかる。卵形の入れ物の中にいる。何でこうなったかそれはそう、体感時間約1時間位前の事だ。
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俺は学校の下校中だった。
それは突然やって来た。俺が横断歩道を渡っていると急に眩しくなった。「眩しいな」と思いつつ光源の方を向くとトラックがこちらに向けてもうスピードで突っ込んでくる。「は?何で人が横断歩道渡っているのに止まらんわけ?」呑気になっている場合でもないのに意外にも冷静だった。運転席の方を見ると運転手はハンドルに頭をのせていた。まるで寝ているかのような感じだった。
すでにもうトラックが迫っている。避けようにももう遅いだろう。
トラックが目の前まで迫ってきたとき走馬灯のような物が頭の中に一瞬流れる。「それにしても短い人生だったなぁ」
そう思いながら俺は意識を手放した。
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それで今に至るわけだ。
何をしようにもできない。卵の中には水の様な液体があり、水分補給には困らなさそうだ。問題は食料だ。
この液体だけでは栄養が摂れるとは思えない。早くここから脱出をしたいな。目はぼやけてあまり見えないが光は感じ取れる
閑話休題。
あれから1日過ごしてみたが卵の外からの光のお陰で大体の時間は分かる。目はぼやけてあまり見えないが光は感じ取れる。朝は少し明るいくらいで、昼は朝よりも明るい。夕は朝と同じくらいだ。夜は真っ暗とまではいかないが薄暗い。
そんなこんなで1ヶ月位経ちました。
まだここから出ることはできていない。だが、わかったことが幾つかある。ひとつめは一ヶ月前より体が大きくなった。なぜ分かるかは簡単。窮屈になってしまったのだ。背を丸めなければならない程狭くなった。
ふたつめは卵のなかにあった液体は栄養価が高いらしい。なのでここまで成長したのだとおもう。あった、というのはもう飲み干したのだ。気づいたらなくなっていた。とても美味しい液体だったのになぁ。まぁ無いものはしょうがない。液体が満タンのときは苦しいとは思わなかった。エラ呼吸でもしていたのだろうか。
しばらくすると異変が起きた。卵が割れ始めたのだ!これは嬉しい!やっと外に出れる!「ピキッ、ピキピキピキ」という音をたてながら。ヨシ、外の世界を見に行こう!!